福島原発の貯蔵MOX燃料などで公開質問
2010年 03月 25日
●福島第一原発3号機の貯蔵MOX燃料の健全性、耐震安全性、高経年化対策に関する公開質問状の提出(お知らせ)
佐藤雄平福島県知事が2月議会で、東京電力福島第一原発3号機でのプルサーマルについて、「耐震安全性、高経年化対策、貯蔵MOX燃料の健全性の確認」という「3条件を満たすことを必要不可欠な条件として、受け入れる」と表明しました。
わたしたちは、この際、東京電力に対し、3月26日、あらたに「福島第一原発3号機の貯蔵MOX燃料の健全性、耐震安全性、高経年化対策に関する公開質問状」を提出します。
とりわけ、10年以上貯蔵しているMOX燃料の装荷は、初めての実験であり、安全上許容すべきではない、と認識しています。
製造後12年、福島第一原発3号機に10年以上貯蔵しているベルゴニュークリア社製MOX燃料は、半減期が約14.4年のプルトニウム241がアメリシウム241に壊変し、プルトニウム組成が変化、核特性も変化しています。そのため、原子炉内の核反応に影響を与えます。
そもそも、福島第一原発3号機用MOX燃料の安全審査では、
1、再処理後2年をプルトニウムの組成変動の検討条件として審査しました。
2、MOX燃料の装荷遅れは、MOX燃料を装荷した炉心に対して、5年までの装荷
遅れについての影響評価しかしていません。
しかし、現時点で、貯蔵MOX燃料は、安全審査を超える10年以上の装荷遅れとなっています。東京電力も、ウラン燃料でも審査後10年以上経過して使用した例はないとしています。10年以上貯蔵しているMOX燃料は、安全審査の範囲を超え、既に安全とはいえません。安全が確認されない以上、廃棄すべき対象であり、安全を犠牲にして使用すべきではありません。
現状で、プルサーマル実施に踏み込めば、使用済み燃料は発電所内に残り続け、地元立地町はじめ福島県が「核のゴミ捨て場」と化すことは明らかです。
公開質問状を提出し、東電交渉を下記の通り行いますのでご案内致します。
記
●3月26日(金)午前10時より 楢葉町 福島第二原発ビジターホール
● 内容
1. 福島第一原発3号機の貯蔵MOX燃料の健全性、耐震安全性、高経年化対策に関する公開質問状の提出
2.福島第一原発3号機でのプルサーマル反対とNOX燃料の情報公開の申入れの回答
以上
