日本・タジキスタン文化交流演奏会
2010年 05月 09日
これは、日本とタジキスタンの文化交流を図ることを目的に、いわき出身の指揮者で長瀬清正さんが音楽監督・プロデュースして、ヨーロッパ・タジキスタン・日本の名曲の世界へ誘い、誰もが楽しめる「おしゃべりコンサート」として企画された。ナビゲーターを、落語家の三遊亭金翔さんがつとめ、軽妙な語り口で聴衆を魅了した。
ピアニストの姫野八重子さんと井上照喜さんの2台のピアノによるデュオで、第1部は、ヨーロッパから日本へと題して、モーツァルト、バッハなどを、第2部はタジキスタンから日本へと題して、タジキスタンの著名な作曲家サッターロフ・タラブホジャのデュエット、ロンド・ワルツ、兵士の踊りなどが演奏された。タジキスタンのサッターロフ作品は、タジキスタンの伝統に現代音楽を加味した国民音楽といえるもの。日本人にもどこか懐かしさを感じるメロディとリズムだった。お二人のピアノデュオは、聴衆の心を捉えて離さなかった。
音楽監督・プロデュースの長瀬清正さんは、小名浜のご出身で、今回のいわきでの開催に当たっては実行委員会の中心を小名浜地区の同窓生が担い、出身高校の同窓会も大いに協力してイベントの盛り上げを図った。

姫野八重子 Himeno Yaeko ピアノ
武蔵野音楽大学附属高等学校卒業。武蔵野音楽大学器楽学科ピアノ専攻卒業。東京国際芸術協会新人オーディション合格。第31回国際芸術連盟新人オーディションにて奨励賞並びに審査員特別賞受賞。第15回全日本ソリストコンテスト入賞。第2回ピアノ声楽コンクール最高位、第8回長江杯国際音楽コンクール・ピアノ部門第5位、2006アジア国際音楽コンクール・ピアノ部門第2位入賞。海外マスタークラス派遣オーディションにてモスクワ音楽院マスタークラスへ学費全額免除で合格。2006年、在タジキスタン日本国大使館及びタジキスタン国立アイニー・オペラ・バレエ劇場に招聘され、日本政府による楽器供与式式典と日本タジキスタン合同コンサートにおいて同劇場国立オーケストラのメンバーとして出演。更に、国立音楽院や音楽学校などでの演奏と交流を通して両国の親善に貢献。ピアノを宇野周子、コンスタンティン・ガネフ、ジュリア・ガネヴァの各氏に、演奏法・ピアノデュオを長瀬淸正氏に師事。ピアノデュオ等での演奏活動の他、コンクール審査員を務める。
