パスコを4ヶ月間指名停止
2010年 05月 10日
これは、いわき市から地図情報システムの運用業務を委託されているパスコ東北事業部が、3月17日、同社の社員が本市の個人情報を含むポータブルハードディスクを紛失した事件の処分だ。いわき市情報セキュリティポリシーの遵守が義務づけられている業務委託契約に明らかに違反する行為と認定したもの。
紛失したハードディスクには、いわき、伊達、多賀城など3市の土地や家屋の所有者名や住所合わせて201,414件の個人情報が入っており、本市の個人情報は、主に、平成21年度の市内の固定資産税にかかわる土地・家屋の全データで、所有者の住所や氏名のほかに固定資産の評価額などが入っており、157,212件にのぼる。紛失したハードディスクは手帳ほどの大きさで、社外には持ち出さないことになっていた。
いわき市は、パスコ東北事業部に厳重注意をして、紛失した個人情報の確認を求めて調査報告を受けることになっていたが、紛失したハードディスクは発見されていない。
いわき市は、パスコに対するペナルティは実施したものの、データの持ち出し、他市との同一管理など市としての管理監督の不徹底をどう改善するのか不明だ。
パスコとの業務契約は、他にもある。個人情報の取り扱いを厳格に定めているはずのパスコとの業務契約内容そのものが問題であろう。従前のものでは機能しない。
今回の事件の背景には、地図情報システムの運用業務の委託契約が随意契約として、動かないこともある。当局の対応を注視したい。