使用済みMOX燃料「燃料プールで保管」東電所長
2010年 07月 15日
福島県も県原子力発電所安全確保技術連絡会を7月7日福島市で開き、12日は大熊町で耐震安全性と高経年化対策について東電の説明を受け聞き取りを終了した。13日には第一原発3号機を視察し、10項目の論点を検証し疑問点がでないとして、3号機の耐震安全性、高経年化対策、長期保管MOX燃料の健全性とも、「東電の説明には具体的な根拠があり問題点は確認されなかった」と中間報告を行った。
今後、連絡会は、受け入れ3条件の検証を実施している経済産業省原子力安全・保安院の検証が7月中旬にも終わる見通しから、確認結果を踏まえ最終報告をまとめるとされており、福島県は知事、副知事らが出席する関係部長会議で最終報告内容を精査するという。問題がなければ、東電がMOX燃料装荷を想定している8月中旬までに受け入れが表明される見通しとされ、県と保安院が水面下で日程を含めた各種調整を進めているとの観測記事が流されている。
8月中旬から下旬にかけてMOX燃料の装荷強行が懸念される事態となった。7月6日、市民団体は福島県に対して「超長期にわたり使用済MOX燃料を貯蔵する使用済燃料プールの漏水による環境汚染防止のためプルサーマル中止を求める」要請を28団体連名で行なったが、東京電力福島第一原発の吉田所長は14日プルサーマル計画が始まった場合使用済みMOX燃料は「現時点では燃料プールでの保管を基本に考えている」と明らかにした。佐藤雄平知事は「日程ありきではない。安全安心を最優先にそれぞれ確認していきたい」と相変わらずだが、プルサーマルを受け入れれば、行き場のない使用済みMOX燃料は、福島に残り続ける。福島を核のごみ捨て場にしてはならない。