玄海原発プルサーマル裁判、提訴
2010年 08月 10日
玄海原発プルサーマル裁判の会は、「使用済み燃料再処理の見通しが立たない中でのプルサーマル開始は見切り発車。ノーを突きつける」と記者会見し、原告団長の石丸初美さんは「危険なプルトニウムを使用するプルサーマルは子孫にツケを残す」と強調した。
訴えは、メロックス社のMOX燃料A型を使用した場合、ガスが発生して燃料を包んでいる冷却材との間にすき間を生じさせる「ギャップ再開」と呼ばれる現象が起きると指摘。最終的に、燃料の溶融や被覆管破損につながり「原子炉容器まで破壊される重大な事故の危険性がある」としている。住民の生命や身体、健康が害される危険があり、人格権や環境権が損なわれるとしている。
また、使用後のMOX燃料の処理方法が決まっておらず、玄海原発内の貯蔵プールに「半永久的か、少なくても40年以上放置される」と指摘し、使用後の処理方法などを定めた原子炉等規制法や、健全な環境を享受する権利の環境基本法に違反するとしている。
今回の提訴では、原告団は九州電力管内の住民130名で、裁判を支える会の代表は高知県東洋町の澤山町長さん。澤山町長は、高レベル放射性廃棄物最終処分場誘致をひっくり返した反核町長。全国初のオンブズマン町長として徹底した「情報公開」「住民参加」を実行中。