福島第一原発3号機へのMOX燃料装荷NO!
2010年 08月 21日

一行は、正午から、福島第一原発の正門前で申入れと抗議行動をおこない、集会決議文を第一原発の広報部長に読み上げて手渡し、参加者がそれぞれの立場から心からの呼びかけを、ソーラー発電を電源として使い、東電に向けて行った。また、東電が福島県を「電気のふるさと」などといっているが「ここはわたしたちのふるさと」ですと、参加者全員が唱歌「ふるさと」を大合唱。装荷時間の午後1時には、全員が正門前でダイインを行って、装荷をやめるように訴えた。

●福島第一原発3号機へのMOX燃料装荷をやめろ! 8.21現地行動 決議文
東京電力株式会社は、本日8月21日、福島第一原子力発電所3号機にMOX燃料を装荷します。県民だれでも参加できる説明会を一度も開くことなく、装荷を強行することに対し強く抗議するとともに、東京電力に対し、だれでも参加でき、質疑もできる説明会を県内各地で開催するよう求めます。
この炉は、ウラン燃料を燃やすよう設計された炉です。そこでプルトニウムを燃やすことは危険を高め、重大事故の際の人的被害を大きくします。しかも、今回装荷されたMOX燃料はペレット寸法のデータを公開できない疑惑の燃料であり、しかも製造後12年以上経過した賞味期限切れの燃料です。東京電力に対し、そのような燃料の装荷を中止し、廃棄することを求めます。
この炉は運転開始後34年たった老朽炉です。そして旧耐震設計指針もない時代に設計された危険な炉です。東京電力に対し、この炉でのプルサーマルを中止するよう求めます。
そもそも、プルサーマルは核燃料サイクルの破綻でごみとなったプルトニウムの後始末であり、経済的にも、資源の活用としても無意味です。さらに、プルトニウムを扱うことから監視社会の度合いを増し、労働被曝を深刻にします。百害あって一利なきプルサーマルは日本のどこにも必要ありません。
使用済みMOX燃料の処理方法は検討さえ始まっていません。そもそも使用済みウラ
ン燃料の10倍以上の毒性と発熱を持つ厄介ものを引き受けられるところなど、日本のどこにもありません。それでなくても、福島第一原発は使用済みウラン燃料さえ満杯寸前です。東京電力に対し、使用済みMOX燃料を作り出すことをやめるよう求めます。
福島第一原発では、外部電源全喪失事故をはじめタービン建屋での炉内水漏れ、落下物の制御棒への衝突、中性子計測プログラムのミス、耐震設計の入力ミス隠しなど事故や不正が絶えません。東京電力に対し、プルサーマルよりも日々の事故の原因究明と対策を優先させることを求めます。
MOX燃料の危険性そして処分のやっかいさは燃やすほどひどくなります。また、東京電力はフランスで製造されたMOX燃料を来年度3号機に装荷しようと狙っています。さらに、東京電力は3番目にプルサーマルを実施する炉の選定も進めています。これらのことは、人々がプルサーマルの馬鹿馬鹿しさを知り、行動を起こすことでやめさせることができるのです。
ここに、8.21現地行動の参加者は、日本国憲法に「国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない」とあることを念頭に、子々孫々の人々や生き物がプルサーマルの恐怖に怯えることのない社会を目指し、これからも行動し続けることを、本日、東京電力に対し通告します。
2010年8月21日
福島第一原発3号機へのMOX燃料装荷をやめろ!
8.21現地行動 参加者一同


