買物不便地域市民ニーズ調査、滞納整理

９月定例会、総括質疑のうち「買物不便地域市民ニーズ調査事業費について」と「滞納整理緊急対策費について」のやり取りを以下、紹介します。

議案第４号　平成２２年度いわき市一般会計補正予算（第２号）について、であります。

７款１項２目商工振興費の買物不便地域市民ニーズ調査事業費について、です。

１点目、買物不便地域市民ニーズ調査事業の概要はどのようなものか、お尋ねします｡

—答弁（商工観光部長）本事業につきましては、近隣の商店やスーパーの閉店、バス路線の廃止等、流通機能や交通機能の弱体化により食料品をはじめ、生活必需品の買物に不便をきたしている市民に対し、利便性確保に向けた支援策を検討するにあたり、それら地域の実態、市民ニーズを把握することを目的として市街地、市街地周辺の団地、中山間地等を対象に生活必需品等を販売する店舗の設置状況の調査や戸別訪問による住民アンケート調査を実施するものであります。

２点目、調査後、買物不便地域対策としてどのような施策展開を考えているのか、お尋ねします｡

—答弁（商工観光部長）今後の買物不便地域対策につきましては、調査事業と平行して先進事例の把握に努めるとともに、現在、国が進めております買物支援等のあり方に対する指針の内容などを踏まえながら、地域住民はもとより、商業者や関係民間事業者等との連携のもと本市の実態に即した支援内容などについて検討して参りたいと考えております。


２款２項２目賦課徴収費の滞納整理緊急対策費について、です。

１点目、市税約52億円、国保税約53億円あわせて約106億円超の滞納額について、過去5年度毎の滞納額の推移を、お尋ねします｡

—答弁（財政部長）市税及び国民健康保険税の滞納額につきましては、合算して申し上げますと、平成７年度が約４３億円、平成１２年度が約６５億円、平成１７年度が約８７億円であります。

２点目、初期滞納者への対応はじめ、これまで本市はどのように滞納整理を進めてきたのか、お尋ねします｡

—答弁（財政部長）納期限後２０日以内に督促状を発送した後に、文書や電話、日中の臨戸訪問はもとより、日中不在の方への、休日及び夜間の臨戸訪問による催告や徴収、賦課担当職員による臨戸訪問徴収また、休日納税相談窓口を開設しており、それでも納付に至らない場合は、財産調査を行い滞納処分を実施しております。

３点目、約106億円超まで滞納額が積み上がった滞納整理業務上の理由は何か、お尋ねします｡

—答弁（財政部長）長期的には、納税意識が低下している中で、税負担の公平性を図る観点から、滞納処分を行い、時効を中断させるなどの措置を講じてきたところであり、その結果として滞納額が増加していること、また、近年の経済不況の影響を受け、離職者が増加したことや、収入が減少したことにより、更に滞納額が増加したものと考えております。

４点目、約106億円超まで滞納額が積み上がった本市組織の問題点は何か、お尋ねします｡

—答弁（財政部長）組織については、平成１５年度に、それまでの財政部税務課及び支所税務課体制であったものを、支所税務課について、財政部直轄とする業務系統の一元化を図ったところであり、また、徴収に従事する職員については、個人住民税徴収対策会議において、県と合同で研修棟を行うことなどにより、徴収手法の向上を図っているところであります。今後においても、組織の一元化のメリットを生かすなど、工夫を加えながら必要に応じて適切に対応して参りたいと考えております。

５点目、滞納整理緊急対策費約667万円の費用内訳はどうなっているか、お尋ねします｡

—答弁（財政部長）滞納整理緊急対策費の経費内訳につきましては、職員が電話催告や臨戸訪問などの業務に専念するため、徴収補助職員６名を雇用する経費が501万２千円、電話催告等きめ細かな徴収対策に対応するための税収支援システムの改良費が101万1千円、啓発ポスターの費用が３０万円、自動車を差し押さえする際に使用するタイヤロックなどの購入費が３５万６千円となっております。

６点目、市民には計画的に滞納整理を進めることができなかった役所不信の声がありますが当局はどう考えているか、お尋ねします｡

—答弁（財政部長）今後の滞納整理については、市民の方々の多くが、厳しい経済状況においても納付いただいているところであり、税負担の公平性を確保する観点からも滞納整理を強力に推進する必要があるものと認識しております。このことから、今般、いわき市税及び国民健康保険税滞納整理緊急対策本部を設置したところであり、これまで以上に、毅然とした態度で滞納整理を促進し、市民の皆様の信頼を損なうことのないよう努めて参りたいと考えております。