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福島第一・3号機、12時間起動できず

東京電力は、運転開始34年の老朽原子炉である福島第一原発3号機で、MOX燃料を燃やすプルサーマル計画を実施するため、9月17日23時にに起動し、翌日午前3時に臨界させる予定だった。
このため、脱原発ネットワークなど県内の市民団体10団体は、原子炉起動予定時刻の前、17日午後4時30分から1時間にわたり、福島第一原発で東京電力に対しMOX燃料を使わないよう、3号機の原子炉の起動中止の申入れを行った。県内10団体。県外14団体からの抗議と申入れ、そして「起動しないで」と参加者が輪になって祈りを行った。
申入れは原発で働く労働者の退勤時間と重なり、正門から何百人という多くの下請けの人たちが、申入れを横目をみながら、家路についていた。
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ところが、東京電力は、予定時間に原子炉を起動できなかった。
東京電力によれば、制御棒を引き抜く前の準備作業でチェック中、非常用冷却水を送る弁の「閉」のランプ表示が消えず、制御棒の引き抜きができなかったという。非常用冷却水を送る弁の表示は、運転中は「開」、運転前は「閉」が正常。原因は、接点の不具合とされ、本来は点検すべきものをしていなかったというもの。
起動に立ち会っていた福島県原子力安全対策課は、これを確認の上準備作業の継続を認め、東京電力は、18日10時20分、制御棒を引き抜いて原子炉を起動させ午後2時頃臨界に達するとされる。

しかし、本来は点検すべきものを点検していないというのは、言語道断。これをあっさり認める福島県原子力安全対策課は、一体何をしているのか。県の責任が問われる。
そもそも、準備作業にOKのサインを出したのは、他ならぬ福島県原子力安全対策課が主導する福島県安全確認プロジェクトチーム。このチームが東京電力に作業実施状況に問題はないとしたのであり、未点検部分を発見できず、見逃したのであれば問題ではないか。

このような作業で安全が確保されるのだろうか。
福島県は、即刻準備作業を停止させて、全点検個所を再点検するよう東京電力に申し入れるべきではなかったのか。
何が起こるかわからない。プルサーマルで事故が起きてからでは遅い。福島県民は、大きな不安と危惧を感じたのではないか。

使用済みMOX燃料をつくるな!
県民への説明も、使用済MOX燃料の行き先も決まらぬままプルサーマル発電を強行するな!福島を核のごみ捨て場にしてはならない。


by kazu1206k | 2010-09-18 13:08 | 脱原発 | Comments(0)

佐藤かずよし


by kazu1206k