福島第一原発1号機営業運転40年、ハイロアクションへ
2011年 01月 12日
2011年1月10日発行の第233号の1面記事を、以下紹介します。
福島第一原発1号機営業運転40年、ハイロアクションへ
新年を迎えました。今年もよろしくお願い申し上げます。
●昨年は、福島第一原子力発電所3号機へのプルサーマル導入をめぐって、福島県に対する要望や陳情活動、そして「沈黙のアピール」の行動や県議会に対する請願、東京電力に対する抗議行動など様々なアクションに取り組みました。
●福島県民の反対や全国の不安の声をよそに、プルサーマルは強行されましたが、福島原発で頻発する自動停止事故や保安規定違反事件は、福島原発の安全管理の脆弱性、効率優先、下請けいじめなど危うい運転状況と東京電力の抱える企業体質を改めて浮き彫りにしました。また、福島県は、県エネルギー政策検討会の中間報告が示した、国の核燃料サイクル路線を見直す方針を転換し、核燃料サイクル路線推進に舵を切りました。
●日本の原子力情勢は、民主党政権による原発輸出・核燃料サイクル路線推進の下で、「原子力政策大綱」の見直し会議が始まりましたが、核燃料サイクル路線の要であり、14年半ぶりに再開した高速増殖炉原型炉「もんじゅ」では、3.3tの「炉内中継装置」落下事故を起こし再開不能に陥り、一方の六ヶ所再処理工場もガラス固化体溶融炉が完工できるのか見通しが立っていません。福島原発はじめ各地で事故多発と老朽化、地震による原発震災の現実性、たまり続ける使用済燃料と見通しのない高レベル放射性廃棄物処理など、八方ふさがりの状況が続いています。
● 今年3月26日、福島第一原発1号機は営業運転40年となり、当初の原子炉設計寿命を超えますが、国は「安全性を確認すれば60年運転しても健全性は確保できる」と、むりやり「高齢原発」をあと10〜20年運転しようとしています。しかし、現実には、度重なる事故、安全性に対する不安、あふれる使用済燃料、行き場のない核のごみという実態であり、「過疎の町が豊かになる」という原子力の夢は、原発に依存する地域経済と雇用、そして自治体財政の窮乏化という事態に直面しています。
● こうした現状で、「ハイロアクション福島原発40年」実行委員会が昨年結成され、廃炉を考える1年が始まります。3月26日(土)〜27日(日)いわき市でオープニングイベント「ハイロアクション・ふくしま原発40年とわたしたちの未来」が開催されます。皆様のご協力と御参加を訴えるものです。
