マグニチュード9.0の東北地方太平洋沖地震。大津波は、いわき市内の海岸線の地域と集落を襲い、一瞬にして人々の生命と生活を奪い、甚大な被害をもたらしました。3月14日午前11時現在でいわき市内の死者数は117人を数えました。
空襲の後のような惨憺たる状況に、思わず涙があふれます。永崎地区は、家ごと流されたり、全半壊の家屋が多く、江名中学校の体育館に避難した地区の人々は電気のない中、だるまストーブで厳しい避難生活を送っていました。
江名地区では築港前の店舗や住居が全半壊、避難所となった江名小学校では、難を逃れた高齢の市民の方から避難解除後の住居の不安が寄せられました。また、豊間地区では、連日、消防団、地域のボランティの人たち、そして災害派遣の自衛隊員が行方不明者の捜索活動を続けておりました。頭が下がります。
いわき海星高校や下神白保育所も壊滅的な被害。小名浜のアクアマリンパーク周辺も流されてきた車が折り重なり、中心施設のアクアマリンふくしまでは多くの生物のいのちが失われました。
市内全域で断水が続く中で、市民の助け合いもはじまっています。小名浜のある鮮魚店では、保健所の証明のある自宅の井戸水を周辺地域住民に配っており、住民が遠くから車で給水に駆けつけていました。困ったときの助け合いがはじまっています。みんなで支え合って災害を乗り越える機運が生まれています。