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いわき放射能調査報告会開く

いわき地区放射能調査報告会が、6月19日午後2時から4時30分まで小名浜市民会館大ホールで開かれ、約900人の皆さんが参加しました。講師は、木村真三(北海道大学医学部非常勤講師)さん。いわき地区放射能調査委員会の主催、脱原発福島ネットワークの共催でした。
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木村真三さんは、福島原発震災を契機に、元放射線医学総合研究所の研究員の職を辞し、自らの意志で福島の放射能汚染の実態調査に乗り出した科学者。元理化学研究所の岡野眞治さんや京都大学原子炉実験所の今中哲二さんらと合同調査チームを結成。強烈な放射線が飛び交う原発半径10キロ圏、浜通り、中通り、会津地方の一部を含めて距離3000㎞を走破、福島県内の放射能汚染地図を作成しました。また、土壌や植物、水などのサンプルを採取、京都大学、広島大学、長崎大学などに送って測定、分析調査を進めてきました。

いわき地区放射能調査委員会は、木村真三さんにいわき地区の放射能調査を依頼し、5月16〜17日、5月26日、6月9日にわたって、木村真三さんとともにいわき市内を走破しました。そして、いわき市内の福島第一原子力発電所より30キロ圏内に位置し、国の避難区域等の設定見直しで屋内退避区域から解除されたものの、今でも放射線量が高いホットスポットに遭遇。健康や農林業の生産活動について不安な日々を送っている川前町志田名・荻地区の住民に出会いました。
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調査では、土壌調査のため採取した試料の分析結果から、土壌の深さ0〜5cmより5〜10cmの方が土壌汚染が高く、土壌汚染が表層より地下に浸透し進行していること、事故当初放射線量を支配していたヨウ素131が消え、現在は半減期2年のセシウム134と半減期30年のセシウム137が支配していること、川前町志田名・荻地区では、チェルノブイリ被災3カ国が法律で指定している避難対象地域、移住義務地域、移住権利対象地域などの数値になることが報告されました。

木村真三さんは、1ヶ月間のいわき汚染調査結果、放射線レベルの高い地域への対応を丁寧に話してくださいました。市民の関心の高さを示し、熱心な質問が相次ぎました。参加した皆さん、会場の雰囲気共に、子どもを守る気概に溢れてました。参加者が元気を頂くイベントになりました。皆さん、ありがとう!
by kazu1206k | 2011-06-19 22:02 | 地域 | Comments(0)