30キロ圏内大久町の要望
2011年 07月 06日
両地区は、福島第一原発の30キロ圏内で、20キロ圏内の避難指示がでた3月12日の翌13日に、市の避難指示を受け市内の湯本や内郷などの避難所に「自主避難」。15日には屋内退避指示。4月22日、国が20〜30キロ圏の屋内退避指示を解除し、新たに「計画的避難区域」と「緊急時避難準備区域」に指定しましたが、いわき市の20〜30キロ圏内の大久町は指定されませんでした。
大久地区と筒木原地区の約327世帯の住民は、地元の久之浜第二小学校が利用できないため、仮校舎と使用している他地区の小学校に通う約40名の児童のために賃貸住宅を借りたり、自家用車で送迎したりしています。仕事を失い、通常の生活ができない中、避難所生活が長かったこともあり、今年の水稲の作付けを断念しています。
大久地区と筒木原地区の住民は、福島第一原発から20〜30キロ圏内にありながら、「緊急時避難準備区域」の対象から外されたことに、強い不信感を抱いており、子どもたちを始めとする住民の健康への放射能の不安が解消されないとして、以下の住民要望に対応するよう求めています。
●要望事項
1 20㎞から30㎞県内に位置する他市町村同様の対応措置
・緊急時避難準備区域の指定を受けられること
・緊急時における避難指示、支援などの速やかな対応
2 地域住民が将来にわたって健康不安の起きない予防措置
・筒木原地区は浅井戸、沢水を飲料水としていることから定期的に全戸別の環境放射能測定を実施すること
・環境放射線量の測定値を拡大し実施すること
・医療費の自己負担金免除を継続すること
・幼児及び児童・生徒の健康への最大限の配慮を講じること
3 農林漁業、その他の生業を営む者への補償及び就業者の雇用支援
・農林漁業、その他の生業を営む者が、緊急時避難準備区域と同様の補償が受けられること
・農用地の土壌における放射性物質の測定を数多く実施すること
・原発事故により職を失った者に対し、積極的に雇用を支援すること