ネットワークでつくる放射能汚染地図5 埋もれた初期被ばくを追え
2012年 03月 03日
ETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図5 埋もれた初期被ばくを追え」
放送日時:2012年3月11日(日)22:00~23:29(89分)
福島県による住民健康調査が始まり、子どもたちの甲状腺の異常の有無が焦点になっています。ところが、国も県も、事故直後、人々がどれだけのヨウ素131を吸入や経口で摂取して、内部被ばくしたのかを割り出す、肝心なデータを持っていないため、文字通り、手探りで検診を続けるしかない状況です。
それにしても、3月末に飯舘村などの子どもたち1000人を対象に行われたスクリーニングのデータでは被ばく線量評価はできないと知りながら、なぜ国は早急に追加調査を行わずに、みすみす半減期の短いヨウ素131を検出し損なったのでしょうか?
またヨウ素による初期被ばくの実態をつかむのに必要な大気中のダストサンプリングがなぜ放射能放出がもっとも多かった3月14、15、16日に行われなかったのでしょうか?
「データの空白」の背後にある謎を取材班は当事者への直撃取材などで解明していきます。
そして、もう不可能と言われた甲状腺の被ばく線量の割り出しを可能にするデータが意外なところから発見され、志をもつ科学者たちが連携してデータを解析、これまでわからなかった事故直後のヨウ素131の動きや分布をシミュレーションしていきます。
今回も、徹底取材でスクープ満載の89分です。ぜひご覧ください。
なお、「ネットワークでつくる放射能汚染地図」のシリーズ1本目から3本目までの取材者が、番組制作の舞台裏をつづった単行本 『ホットスポット~ネットワークでつくる放射能汚染地図』(講談社、定価1600円)が全国の書店で発売中です。お読みいただけたら幸いです。
フクイチ事故後から自前の線量計で自宅の周りを測定しています。この頃、放射線量で気になることがあります。それは、秋から現在にかけて、異常に数値が減ったことです。アスファルトにじか置き(+ベータ線)で1.2μsv/hだったものが0.3μsv/hぐらいになっているのです。夏前に実験として、アスファルトを水洗いブラッシングをしましたが、ほとんど線量は下がりませんでした。なので雨ぐらいで線量がさがるとは考えにくいと思っていました。でも、現実には下がっています。セシウムの挙動は今まで言われてきたもの以外にあるのではないかと思うようになりました。下がるのはよいのですが、どこに行ったのかが不気味です。調べていただけないでしょうか。