東電福島第一原発等を現地調査
2012年 08月 09日
30分間の限られた質疑時間のなかで、わたくしから4号機について、以下の質問。
①どの程度の地震にたえられるのか
②崩れなくても燃料プールの水が抜けたらどうなるのか
③新たな放射能大量放出時の住民への情報提供はどうするのか
④燃料プールからの使用済燃料の回収作業の見通しはどうか
⑤取り出した使用済燃料の保管方法はどうか。
これに東京電力は、
①外壁の局所的膨らみを考慮した耐震安全性に関する評価結果は、十分な余裕がある
②燃料プールのライナーとコンクリートが抜けた場合は水が抜けるが、循環機能、ポンプ車でバックアップする
③通報連絡協定を準備中、情報は速やかに報告したい
④回収した未使用燃料集合体2体の腐食量をみて8月に報告する。燃料取り出し建屋の基礎工事を開始し一歩進んだ
⑤6.000体の共用プールの半分を取り出し余ったスペースに4号機の使用済燃料を入れる、
などと回答しました。
しかし、どの程度の地震に堪えられるか明言せず、プール水が抜けて燃料がむき出しになっても放射性物質の環境への放出までには時間があるという説明。市民の不安が解消するような回答ではなく、解析で安全とする従来の説明の域を出ませんでした。一方、燃料取り出しに向けての建屋建設は基礎工事に入っていることを強調するものでした。
市議会としては初の調査となった今回の調査。わたしの4時間の個人積算被曝線量は40μSv/h。バスの中での最高線量は第一原発3号機タービン建屋前付近の毎時1,035μSv/h。これはわずか1時間で一般公衆の年間被曝線量限度1mSvを超えるという数値。福島第1原発の事故処理作業で毎日mSv単位で被曝する作業員の方々厳しい現実がみえるようでした。被曝によリ体が蝕まれ健康不安の恐怖をおもうと胸が痛みました。
かつてない放射能汚染の中で働く作業員の方々の現場での困難な闘いが続いています。被曝限度量を越さぬよう鉛遮蔽版をつけたり、線量計を外す工作など「被曝隠し」の不正も伝えられ、暴力団関係者の介在や不当なピンハネの内部告発の報道もあります。東電任せではなく、国の責任で被曝労働者の徹底した被曝管理、健康管理が必要です。