甲状腺検査、鮫川水系での放射性物質焼却など質問通告
2012年 11月 27日
●私の一般質問は、12月3日(月)午後2時30分から60分間の見込みです。
質問の大項目と中項目は、以下の通りです。
11月定例会 一般質問項目 2012. 12. 3
1、平成25年度予算編成と創世会予算要望への対応について
東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所事故による未曾有の被害を受けて、本市は、「いわき市復興ビジョン」及び「いわき市復興事業計画」に基づき、「市民の皆様の安全・安心の最大限の確保」と「震災前にも増して活力に満ち溢れた、世界に誇る復興再生モデルとなる持続可能なまちいわき」を目指して、復旧・復興を進めてきたが、25年度はさらに加速度を増さなければならない。
本来の自治と分権を市民とともに創り上げていくため、本市の行財政運営は、何よりも市民本位の立場に立って、市民参画を基本とした事業の推進が肝要。
創世会は、平成25年度当初予算編成に臨んで、市民が置かれている厳しい環境を念頭に、財政の健全性確保を基本として、市民生活を守る市民本位の予算編成に取り組むよう、11月5日に73項目の市長要望を行った。そこで、以下伺う。
(1)平成25年度予算編成と編成過程の透明化について
(2)避難計画、保養など原子力災害対策について
(3)障がい者等災害時要援護者に配慮した災害対策と住宅対策について
(4)地域経済・産業対策について
2、子どもの甲状腺検査の取り組みについて
県が18歳以下の県民約36万人を対象に行っている県民健康管理調査の甲状腺検査では、これまでA2判定が全体の43%をこえ、甲状腺がんの子どもが1人、16〜18歳の女性1人もがんの疑いが発見された。
一方、県民健康管理調査の検討委員会は、事前に秘密「準備会」を開き、「がん発生と原発事故に因果関係はない」とする調査結果への見解のすり合わせ、やりとりの打ち合わせを行い、外部に漏らさぬよう口止めしていたことが発覚。県は、内部調査委員会を設置して調査の結果、その行為を認め知事が陳謝した。
また、検討委員会の座長は、本年1月日本甲状腺学会会員の医師に対し、個別の相談等に「どうか、次回の検査を受けるまでの間に自覚症状等が出現しない限り、追加検査は必要がないことをご理解いただき、十分にご説明していただきたく存じます」と通知、セカンド・オピニオンを得る機会を奪う行為をしてきた。検査結果に対する情報提供のあり方も問題視された。
昨年3月15日以降の放射性プルームによる、いわき市での放射性ヨウ素の初期被ばくは、重要な問題であり、子どもたちへの健康影響が懸念される。このため、いわき市としても特別な対応が必要である。チェルノブイリ原発事故後の子どもの甲状腺がんの多発報告の教訓に学び、甲状腺がんの未然防止のため、国・県・市が必要な検査・医療措置を講じて「早期発見」「早期治療」に努めることが肝要である。そこで、以下伺う。
(1)いわき市における放射性ヨウ素の初期被ばくと子どもの甲状腺検査について
3、「原発事故子ども・被災者支援法」に関するいわき市の対応について
現在、復興庁において、「原発事故子ども被災者支援法」の基本方針を策定中である。政府25年度概算予算に反映させるため、被災者であるいわき市民の現状と意見を踏まえて、いわき市議会創世会は、11月10日、復興庁の水野参事官に、平野復興大臣宛の『「原発事故子ども被災者支援法」基本方針の策定にあたっての要望』を提出した。
要望は、基本方針の策定にあたって、福島県全域及び年間線量1mSv以上となる全地域を支援対象地域として指定することや全ての被災者に健康管理手帳を交付すること、リフレッシュ保養を制度化することなど、法律条文毎に21項目。そこで、以下伺う。
(1)「原発事故子ども・被災者支援法」基本方針策定にあたっての国への働きかけについて
4、鮫川水系四時川の源流部における放射性物質焼却実証実験について
いわき市の水道水源は、取水量の約85%を夏井川・鮫川などの中小河川の表流水に依存している。ところが、いわき市の水道水源保護地域の上流域、鮫川水系四時川の源流部のひとつの鮫川村青生野地区に、11月15日から放射性物質を含む農林業系副産物の焼却実証実験施設が建設され、高レベルに放射能汚染された8,000bq/kg超の指定廃棄物の焼却および最終処分地になろうとしている。
この実験は、仮設の小型焼却炉を設置し減容化に関する実証実験を行うもの。実施主体の環境省によれば、県内に保管されている8,000bq/kg超の農林業系副産物(稲わら、牛ふん堆肥、牧草、きのこ原木、果樹剪定枝など)を焼却対象物として減容化・安定化を図るため、1日5トン程度を処理できる仮設の小型専用焼却炉を設置し、焼却による減容化の実証試験を行うとされ、来年1月中に実証実験を始め、計600トンの焼却を見込む。敷地面積は1600平方メートル程度。焼却期間の終了は、平成26年9月を予定しており、焼却灰の管理は焼却炉の設置場所または隣接地に管理型最終処分場での処分を想定し、保管する方針。
鮫川村に先行して飯舘村、大熊町で実施された実験結果では数万bq/kgの有機物を燃やした後の灰には50万から2百万bq/kgを上回る数値が出ているという。
現在、8,000bq/kg超の指定廃棄物は国が責任を持って処理することになっており、市町村で焼却、最終処分することは認められない。水道水源の放射能汚染被害を未然に防止し、市民の命と健康を守るため、急を要するところから以下伺う。
(1)鮫川水系四時川の源流部のひとつ鮫川村青生野地区での放射性物質を含む農林業系副産物の焼却実証実験といわき市の対応について