いわき市が環境省と鮫川村に申入れ
2012年 12月 26日
いわき市生活環境部によると、隣接自治体であるいわき市に対し、事前の説明がなかったこと、焼却施設の設置場所がいわき市の水源地に隣接していることから、「本市に対し、必要かつ十分な情報を提供すること」「住民生活の安全・安心を保障するため、万全の対策を講じること」などについて、申し入れたものです。
以下、いわき市の環境省及び鮫川村への申し入れ書を掲載します。
●環境省に対する申入書
放射性物質を含む農林業系副産物の焼却実証実験について
環境省は、東京電力福島第一原子力発電所の事故により放出された放射性物質により汚染された農林業系副産物が大量に保管されている現状に鑑み、早急にその処理を行う対応策として、焼却処理によって減容化、安定化させることが有効な手段としております。
このことから、焼却処理における放射性物質の挙動等に関する知見の蓄積を図るとともに、焼却処理の安全性を確認することを目的に、鮫川村地内において、小型の仮設焼却炉を設置し、村内の農林業系副産物約600トンの焼却実証実験を行うこととしたものであります。
しかしながら、隣接自治体である本市に対し、事前の説明が無かったことは誠に遺憾であり、当該事業に対し次の項目について強く申入れます。
○本市に対し、必要かつ十分な情報を提供すること。
○住民生活の安全・安心を保障するため、万全の対策を講じること。
1施設の安全性の確保
2放射線量及び放射能濃度の十分な監視
3非常時の速やかな情報提供
をすることなど
●鮫川村に対する申入書
放射性物質を含む農林業系副産物の焼却実証実験について
本市の行政推進につきましては、日頃ご協力を頂き厚くお礼を申し上げます。
さて、貴村からの通知(平成24年11月12日付け24地第922号)「農林業系副産物の焼却施設計画について」は、東京電力福島第一原子力発電所事故に伴い、放射性物質の拡散により、汚染された家畜飼料、落葉など農林業系副産物が村内に約約600トンあり、その処理が大きな問題になっていることから、環境省が行う焼却実証事業を導入し、減容化を図り、中間貯蔵施設等へ搬入するまでの間、保管することとしたものであります。
しかしながら、焼却施設の設置場所及び焼却灰の保管場所は、本市の水源地に隣接しており、住民の安全・安心を確保する観点から、貴村に次の項目について申入れます。
○施設の安全性の確保、放射線量及び放射能濃度の十分な監視を環境省へ申し入れること。
○貴村において入手したデータ等については、本市に速やかに提供すること。