鮫川村焼却施設で説明会を要望
2013年 01月 07日

要旨は、『事業主体である環境省がいわき市において市民に対する住民説明会を開催するよう、環境省に強く要請すること』『環境省に対し、いわき市民に対する住民説明会が開催され、説明が尽くされるまで焼却実証実験施設の建設工事を停止するよう要請すること』など3項目。
市民の皆さんは、「環境省はいわき市からの要望があれば説明会を開くと言っているので、ぜひいわき市として環境省に要請していただきたい」「いわき市としては、実験施設の安全性についてどう把握しているのか」など、焼却実験施設の試運転が始まる1月下旬前に、何も知らされてこなかったいわき市民への説明会を開くように訴えました。いわき市議会創世会は6名が同席しました。
以下、要望書の内容をご紹介します。
いわき市長 渡辺 敬夫 様
要 望 書
(福島県鮫川村焼却実証実験施設について)
平成24年1月7日
(要旨)
1、 事業主体である環境省がいわき市において市民に対する住民説明会を開催するよう、環境省に強く要請すること。
2、 いわき市民に対する住民説明会の開催場所・日時等を「広報いわき」等を利用し、あまねく市民に周知すること。
3、 環境省に対し、いわき市民に対する住民説明会が開催され、説明が尽くされるまで焼却実証実験施設の建設工事を停止するよう要請すること。
(理由)
現在、福島県鮫川村青生野地区で環境省を事業主体とする放射性廃棄物を焼却する実証実験施設が建設されている。この施設により、8000Bq/kg以上という指定放射性廃棄物28tを含む農林業系副産物の放射性廃棄物、総量600tを平成25年2月から平成26年9月まで焼却される計画である。試運転は平成25年1月から開始される予定である。
この施設のすぐ下にはいわき市の水道水源である鮫川水系四時川の源流があり、これはいわき市議会議員による現地視察や本会議の一般質問において明らかにされている。しかし、焼却実証実験施設から放射性物質が漏れた場合のいわき市の水道水源への影響の有無について、いわき市から市民に対し説明はなされていない。
また、鮫川村焼却実証実験施設の事業主体である環境省も、鮫川村近隣市町村の住民への説明をしていない。建設地である鮫川村村民に対しての説明会さえ、工事が着工してから1ヶ月以上経った12月25日に行われるという状況となっている。高濃度の指定放射性廃棄物を含む放射性廃棄物を焼却するという、市民の健康へ影響を及ぼしかねない重大な事項に関して、いわき市民はなんらの説明も受けず、情報も開示されていないのである。
昨年3月11日の原発過酷事故を経験した私たちは、放射性物質の飛散はひとつの自治体に留まることなく、近隣市町村へ甚大な影響を与えることを学んでいる。もし、鮫川村焼却施設から放射性物質が漏れ出せば、いわき市の水道水源が汚染され、住民の健康が害される危険性が高い。川や海の汚染により農業や漁業従事者にも大きな影響が及ぶことが考えられる。
このように鮫川村焼却施設について重大な利害関係を有する私たちいわき市民には、事業主体である環境省による住民説明が必要不可欠である。12月25日の鮫川村での住民説明会においても、いわき市民からの質問について環境省の担当者がいわき市から要請があれば市での住民説明会もありうる旨発言している(注)。
よって、私たちは、鮫川村に建設中の焼却実証実験施設について、事業主体である環境省の担当者をいわき市へ招致し、いわき市が市民に対する住民説明会を開催すること、いわき市民に対する住民説明会の開催場所・日時等を「広報いわき」等を利用し、あまねく市民に周知すること及び、環境省に対し、いわき市民に対する住民説明会が開催され、説明が尽くされるまで焼却実証実験施設の建設工事を停止するよう要請することを求めるものである。
なお、1月下旬に焼却が開始される計画であることに鑑み、本要望書については1月17日までに文書での回答を求めるものである。
注 動画:IWJ 福島1ch 「鮫川村焼却処分場に関する住民説明会」
http://www.ustream.tv/channel/iwj-fukushima1#/recorded/28051203
以上
<要望団体>
いわきを変えるゾ市民の会(いわき市)
いわきアクション!ママの会(いわき市)
いわき母笑みネットワーク(いわき市)
いわきの未来をつくる市民の会(いわき市)
ほか250個人(いわき市民)
