原子力規制委検討会、県医師会副会長意見書を無視
2013年 02月 20日
残念にも、検討チームの福島県医師会副会長の木田さん(前いわき市医師会会長)の意見書を無視した総括案を出して無理矢理終わったということで、大問題の内容です。
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阪上です
本日行われた福島第一原発事故健康管理に関する検討チーム第5回会合の傍聴報告です。この問題の政府側の担当はいま環境省健康管理部で、原子力規制委員会は勧告を発する立場ですが、検討チームの福島県医師会副会長の木田氏の意見書を無視した総括案を出して無理矢理終わってしまいました。
資料
http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/kenko_kanri/20130219.html
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福島第一原発事故健康管理に関する検討チーム第5回会合 傍聴報告
http://kiseikanshishimin.jimdo.com/%E5%81%A5%E5%BA%B7%E7%AE%A1%E7%90%86%E5%95%8F%E9%A1%8C/
年明け動きが止まっていた健康管理検討チームの会合を傍聴しました。最初に、環境省が最新情報として、放医研が行った内部被ばく推定の報告(先ごろの福島県健康管理検討会で報告されたもの)について報告。ところが、甲状腺ガン(3名で確定診断、7名に疑い)の結果については報告も検討もなし。会場から、これの検討が先だとの声があがりました。
その後、事務方が準備した総括案について検討、総括案は、福島県の健康管理調査を概ね評価する内容でした。福島県医師会の木田氏が、木田氏の意見書が取り入れられていない、どうしてかと質すと、中村氏は、資料につけている、これと合わせて勧告を作成すると。勧告は別に密室でつくってしまおうという算段のようです。
今日は、オブザーバーの席にいた医師会系の研究員が盛んに発言していて、ヒアンリングを評価しているが、前向きな発言は一つもなかった、木田氏の意見はどうなるのか、福島県の健康管理調査にはさまざま問題がある、国が乗り出して一元管理が必要だとわりと厳しく指摘していました。データの一元管理については、厚労省が計画をもっているとも。
会場からは、密室で決めるのはおかしい、公開の場で議論しろ、といった声があがりました。中村委員は、勧告案はメールで流しますからと言って、予定時間を1時間も残して早々に終え、引き上げてしまいました。
会場に入る前に、ビルの入口で放射線審議会のドン?丹羽氏とすれ違いました。医師会を無視した総括は彼の指南でしょうか。
阪上 武
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*原子力規制を監視する市民の会とは
原子力規制委員会、原子力規制庁の動きを、私たち市民の目で監視し、福島第一原発事故の被災者や市民の「声」を反映させ、原子力規制委員会が彼らの本来の使命である「原子力の厳しい規制」を行うよう、積極的に働き掛け、関わっていく市民の集まり。