代表質問その5ー鮫川村の焼却施設、障害者優先調達
2013年 03月 09日
第5回は、
「 6、障害者優先調達推進法の施行に伴う本市の取り組みについて
7、鮫川水系四時川源流部での放射性物質焼却実証実験施設への対応について」
のやり取りを、以下に紹介します。
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大きな第六点は、障害者優先調達推進法の施行に伴う本市のとりくみについて、であります。
障害のある人が自立した生活を送るためには、就労によって経済的な基盤を確立することが重要です。このため、障害者雇用を支援するための仕組みを整えるとともに、障害者が就労する施設等の仕事を確保し、その経営基盤を強化することが必要という観点から、これまで障害者就労施設等へ仕事の発注に関し、民間企業をはじめ国や地方公共団体等において様々な取組が行われてきました。
平成24年6月20日に成立、同月27日に公布された「国等による障害者就労施設等からの物品等の調達の推進等に関する法律(障害者優先調達推進法)」は、国や地方公共団体等が率先して障害者就労施設等からの物品等の調達を推進するよう、必要な措置を講じることを定めたもので、平成25年4月1日から施行されます。そこで、伺います。
1点目は、障害者優先調達推進法の施行といわき市の調達方針の策定および公表について、です。
46)障害者優先調達推進法の施行に基づくいわき市の調達方針の策定と公表など、いわき市での課題を踏まえ、どのように取り組みを進めるか、お尋ね致します。
—答弁(保健福祉部長)
本市ではこれまでも毎年障がい者就労施設等が定評できる物品のパンフレットを作成し庁内でも敬老記念品の製作を委託するなど、製品の活用に取り組んでいるところでありますが、市が発注する物品の企画や役務の内容などが障がい者就労施設等で提供できる授産製品などとあわないことなどから、なかなか発注に結びついていない現状にあります。
今後は、本年4月以降に明らかになる国や県の調達方針の概要を踏まえながら、本市の調達方針の策定や実績の公表に取り組む中で、庁内各課に障がい者就労施設等へ発注できる物品のより詳細なデーターの提供を行うなど、物品の発注の拡大をはかって参りたいと考えております。
大きな第七点、鮫川水系四時川源流部での放射性物質焼却実証実験施設への対応について、であります。
いわき市の水道水源は、取水量の約85%を夏井川・鮫川などの中小河川の表流水に依存しています。
いわき市の水道水源保護地域の上流域、鮫川水系四時川の源流部の鮫川村青生野地区に、昨年11月15日から環境省によって放射性物質を含む農林業系副産物の焼却実証実験施設の建設工事が始まり、高レベルに放射能汚染された8,000bq/kg超の指定廃棄物の混焼と処分が行われようとしています。
施設建設ついては、鮫川村の地権者半数の同意撤回や同村青生野地区住民の過半数の反対、北茨城市の行政及び住民の反対など、建設中止を求める声が鮫川村をはじめ周辺自治体と住民に広がっています。鮫川村村長は、住民への説明不足を認め、「住民の理解が得られなければ稼動させない」としていますが、説明会を継続して、「不安を払拭させたい」という姿勢と聞きます。
水道水源の放射能汚染被害を未然に防止し、市民の命と健康を守るため、以下伺います。
1点目、鮫川村の放射性物質焼却実証実験施設建設の現状といわき市の対応について、です。
47)まず、各地での住民の反対など施設建設をめぐる現状および本件でのいわき市に対する環境省と鮫川村の連絡説明等、いわき市としてはどのように評価し対応してきたのか、お尋ね致します。
—答弁(生活環境部長)
近隣自治体である本市に、事前の説明が無かったことから、平成24年12月21日、「本市に対し、必要かつ十分な情報を提供すること」、「住民生活の安全安心を保障するため、万全の対策を講じること」などについて環境省および鮫川村に申入れを行いました。
この申入書の内容に沿って事業主体である環境省による説明会が平成25年2月14日に開催され、施設の安全性の確保、放射線の監視についての説明がなされたところです。
また、鮫川村では「仮設焼却炉監視委員会」を設置し独自の監視体制を構築したところであり、調査した結果については本市へ、随時提供されることとなっております。
48)次に、いわき市における放射性物質を含む牛ふん堆肥や牧草などの農林業系汚染廃棄物の処理については一時保管で対応しているようですが、本件への今後の対応について、いわき市は、市民の命と健康を守るため、水道水源の放射能汚染被害の未然防止の観点から、住民合意なき施設稼動は慎むよう環境省に申し入れるなど、市民の立場に立って対応すべきではないか、お尋ね致します。
—答弁(生活環境部長)
今後の対応につきましても、引き続き市民の皆様の安全・安心確保の観点から、確実な安全対策及び、環境対策並びに必要かつ十分な情報の提供について環境省及び鮫川村に対し求めてまいりたいと考えております。
●再質問
水は私たちの生命の源です。いわき市民のいのちの水を供給する水源涵養地を守ることは、行政、そして議会の務めであります。
本件に関する、環境省のこれまでの対応は、残念ながらあまり芳しいものではありませんでした。
いわき市は環境省に対し、あらためて住民への誠意ある説明の継続と合意なき建設稼動を中止するよう、要請すべきであります。市長のご所見を伺います。
—答弁(生活環境部長)
現在、鮫川村におきましては、実証実験焼却施設の設置場所であります青生野地区全戸数72戸のうち48戸が白紙撤回を求める要望を提出している。村長はこれを受けて住民の合意が得らるまで工事は中断すると。去る2月28日に、理解を得られるまで工事は中断ということで、現場の重機等の建設資材を撤退して現場は閉鎖されている状況にございます。
従いまして、今後は鮫川村の動向を注意深く見守って参りたいと考えております。
以上でいわき市議会創世会を代表しての質問と致します。
ここまでご覧頂きありがとうございました。
