原発新安全基準の「5年猶予」「除外」で何が犠牲に?!
2013年 03月 24日
以下、掲載します。
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<記者会見&政府交渉>
原発新安全基準の「5年猶予」「除外」で犠牲となるものは?
~地震・津波・テロは5年間待ってくれるか?~
3月26日(火)@参議院議員会館B104
http://goo.gl/fVLuy
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原子力規制委員会は、現在、策定中の新安全基準について「シビアアクシデント対策やテロ対策の信頼性向上のためのバックアップ対策については、施行後5年までに実現を求める」とし、特定安全施設、恒設ポンプによる格納容器スプレー、PWRのフィルター付ベントなどを例示しました。
また、大飯原発に関しても、定期検査までは運転可能とし、当面適用の除外とする方針を示しました。
このように新安全基準の一部に「猶予」を設けることにより、何が生じるのでしょうか?
地震・津波・テロは5年間待ってくれるのでしょうか?
元ストレステスト意見聴取会委員の井野博満さん、後藤政志さんなど、専門家・市民グループが、このたびの「猶予」「除外」問題に関して警鐘を鳴らすため、記者会見を行います。
また、あわせて政府交渉を行います。ぜひご参集ください。
◆日時:3月26日(火)
14:00~14:50 記者会見(13:40から通行証を配布します)
15:00~16:00 政府交渉
※政府交渉の相手方は、原子力規制庁の技術基盤課になります
※事前質問は、本案内の末尾をご覧ください。
◆場所:参議院議員会館B104
◆記者会見出席者:
井野 博満(東京大学名誉教授、元ストレステスト意見聴取会委員)
後藤 政志(元東芝 原発設計技術者、元ストレステスト意見聴取会委員)
阪上 武(福島老朽原発を考える会)
菅波 完(柏崎刈羽の閉鎖を訴える科学者・技術者の会)
杉原浩司(福島原発事故緊急会議)など
◆主催:原子力規制を監視する市民の会
◆連絡先:原子力規制を監視する市民の会 090-6142-1807
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※事前質問※
1.3月19日の原子力規制委員会で、「シビアアクシデント対策やテロ対策の信頼性向上のためのバックアップ対策については、施行後5年までに実現を求める」とされている。具体的には、猶予が認められる対策は何を指しているか。
2.「猶予」とはそれがなくても再稼働できるということか。
3.「1.」の「シビアアクシデント対策」や「テロ対策」も重要な対策であると考えられる。対策が整うのを待ってから原発の再稼働を判断すべきであると考えるが、いかがか。
4.逆にこれらの対策がなくても、5年間は安全であると判断する理由について、ご教示いただきたい。
5.新安全基準を大飯原発に適用しなくてもよいとした根拠についてご教示いただきたい。
6.設計基準・シビアアクシデント対策・地震津波のそれぞれに関して、内容に関する具体的なパブリック・コメントが多数寄せられている。特に内容にかかわるパブリック・コメントについては、事務局がふるい分けすることなく、検討チームで、すべてのコメントについて、しっかりと時間をかけて議論を行うべきだと考えるが、いかがか?
7.新安全基準に関しては、電力事業者のヒアリングのみを先行させている反面、電力事業者から独立した立場の専門家・技術者や市民のヒアリングは行っていない。後者のヒアリングも行うべきではないか。
8.活断層の定義に関しては、40万年前まで遡って定義すること、活動性が否定できないものは活断層とみなすべきと明確に書くべき、という意見が多く提出されているが、これについては、対応されるのか。
9.地震・津波に関するマニュアルの作成が事務局の規制庁とJNES(原子力安全基盤機構)に任されているのか。マニュアルの内容について、外部の専門家の意見を反映する場を設けるべきではないか。
10.東電福島第一原発の国会事故調による調査に対して東電が調査できない理由について虚偽説明した件が問題となっている。原因調査なしに基準策定を進めることはできないはずである。
原子力規制委員会として、安全基準策定に先立って、まずは、徹底的に調査すべきだと考えるが、いかがか。
以上