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鮫川村焼却施設で国がいわき市に回答

 鮫川村における農林業系副産物の焼却実証実験に関して、いわき市は、焼却施設の設置場所がいわき市の水源地に隣接していることから、市議会12月定例会の決議を受けて、昨年12月21日に、「本市に対し、必要かつ十分な情報を提供すること」「住民生活の安全・安心を保障するため、万全の対策を講じること」などについて、環境省及び鮫川村に対して申入れを行いました。
 いわき市生活環境部によると、この申し入れに対して、環境省は5月14日付けで「今後の事業については、安全性の確保とその監視体制に万全を期すとともに、積極的に情報提供を行いつつ進めて参ります」と、また、鮫川村から5月10日付けで「環境省と事業に関する確認書を取り交わすなど安全性の確保に努める他、村独自の監視委員会を設置してモニタリングを行い、速やかに監視結果を提供する」との文書回答を行いました。
 これについて、いわき市は、『環境省が示した「安全性の確保、監視体制、情報提供」に基づき、本事業を監視していくとともに、必要に応じて、施設における実地の確認などを行い、市民の皆様の安全確保に努めて参ります」としています。
 いわき市民の水道水源を守るために、市議会12月定例会の「情報の公開と安全・安心の保障を求める決議」や市民グループによる『鮫川村に建設中の焼却実証実験施設の工事中止』『住民説明会を開催して必要性・安全性について説明責任を果たせ』『環境に放射性物質が放出されないかどうか、いわき市としてきちんと確認作業を』などの要望や署名活動が行われ、鮫川村青生野地区の地権者、住民の過半数も反対にまわったことから、1月下旬から工事は停止され試運転も延期されてきました。
 しかし、鮫川村の『説得』で青生野地区の地権者、住民の反対者も同意に傾いたことから、今月中の工事再開へ見切り発車しようとして、今回の回答となったとされます。
 いわき市と同じく隣接自治体の茨城県北茨城市では、16日に市主催で小川地区住民対象の説明会を開きましたが、住民からは建設に反対する意見や不安が相次いでいます。北茨城市長は「反対しても工事は進むかもしれない。私も憤りを感じている。皆さんの意見と感情を来週中にはしっかり環境省に伝える」とし、鮫川村に対しては、住民や議会が建設に賛同した理由や経緯などを確認する考えを示したとされます。

 
以下、いわき市の環境省への申し入れ書と環境省の回答書

●いわき市の環境省に対する申入書
放射性物質を含む農林業系副産物の焼却実証実験について


 環境省は、東京電力福島第一原子力発電所の事故により放出された放射性物質により汚染された農林業系副産物が大量に保管されている現状に鑑み、早急にその処理を行う対応策として、焼却処理によって減容化、安定化させることが有効な手段としております。
 このことから、焼却処理における放射性物質の挙動等に関する知見の蓄積を図るとともに、焼却処理の安全性を確認することを目的に、鮫川村地内において、小型の仮設焼却炉を設置し、村内の農林業系副産物約600トンの焼却実証実験を行うこととしたものであります。
 しかしながら、隣接自治体である本市に対し、事前の説明が無かったことは誠に遺憾であり、当該事業に対し次の項目について強く申入れます。

○本市に対し、必要かつ十分な情報を提供すること。
○住民生活の安全・安心を保障するため、万全の対策を講じること。
 1施設の安全性の確保
 2放射線量及び放射能濃度の十分な監視
 3非常時の速やかな情報提供
  をすることなど

●環境省のいわき市に対する回答書

農林業系副産物等処理実証事業(福島県鮫川村)の 今後の進め方について


環 境 省

今後の事業については、以下のとおり、安全性の確保とその監視体制に万全 を期すとともに、積極的に情報提供を行いつつ進めてまいります。

1. 安全性の確保について
○ 焼却施設の運転は、「安全」を第一に、適正に処理することを基本とします。
まず確認運転を実施して安全を確認した後、以下の項目を含めて安全性を確保しつつ本格運転を行います。緊急時には、安全を最優先し、安全かつ速やかに運転を停止すること基本とします。
○ 焼却に伴う排ガスは、バグフィルターにより処理を行い、排ガス中の放射性セシウム濃度が2Bq/㎥以下となるよう管理します。排ガス中のばいじん濃度をばいじん計で常時監視をすることで、排ガス中の放射性セシウム濃度の管理を行います。
○ バグフィルターにより十分な排ガス処理ができますが、その後に、HEPAフィルターを設置し、処理後の排ガスはすべてこのフィルターを通して排出することにより、排ガスの管理に万全を期しています。
○ 焼却施設は、緊急時には、冷却装置・排風機等の安全確保に必要な機能を最後まで維持し、排ガス処理とばいじん濃度の常時監視を継続しつつ、安全に運転を停止します。
○ 焼却灰は、密閉状態のままで、自動でセメント固型化を行い、フレキシブルコンテナに詰めて、一時保管を行います。焼却灰を扱う棟内の空気は、HEPAフィルターを通して排気します。
○ セメント固型化した焼却灰を詰めたフレキシブルコンテナは、地下水との接触を防ぐとともに、外部からの水との接触を防止するなど十分な安全対策を講じて一時保管をします。その上で、一時保管場所の排水枡において定期的な水質モニタリングを行い、水との接触防止対策が有効に機能していることを確認します。
○ 焼却処理や焼却灰のセメント固型化処理に伴う施設外への排水はありません。

2. 監視体制について
○ 敷地入口のモニタリングポストにより空間線量を常時監視します。また、作業日には毎日、敷地内・敷地境界の空間線量を測定します。なお、モニタリングポストは既に稼働していますが、その他敷地内・敷地境界の空間線量の測定についても、実際の処理前の状況を把握するため、運転開始前に事前のモニタリングを実施します。
○ 排ガスについては、バグフィルター出口及びHEPAフィルター出口においてばいじん濃度を常時監視することにより、放射性セシウム濃度の管理を徹底します。
○ 排ガスや焼却灰等の放射性セシウム濃度については、定期的にモニタリングを行います。
○ 鮫川村は、住民参加による仮設焼却炉監視委員会を設置し、空間線量など環境測定、関係機関との情報共有、住民への報告会を通じ、仮設焼却炉の安全な運転を監視するとともに、データは公表します。
○ 貴市(町村)からの求めに応じて、施設における実地の確認など、貴市(町村)として必要な監視ができるよう対応します。

3. 情報提供について
○ 環境省のホームページを通じて、本事業に関する最新の情報を随時提供します。4月17日には本事業のページを設け、体系的な情報提供を開始しました( http://shiteihaiki.env.go.jp/ )。今後、継続してその充実を図ってまいります。
○ 本格運転前に、一般にも公開して確認運転を実施し、安全を確認します
(確認運転の具体的内容については http://shiteihaiki.env.go.jp/pdf/shiteihaiki_q5_02_02_03.pdf参照)。
その結果については、鮫川村の仮設焼却炉監視委員会に報告するとともに、環境省ホームページで公開します。
○ 本格運転については、運転データ、空間線量、排ガス中のばいじん濃度のモニタリングデータを運転日ごとに、また、排ガス中の放射性セシウム濃度等のモニタリングデータを測定の都度(月1回、当初は月2回)お知らせします。
○ 貴市(町村)に対する本事業に関する情報提供については、上記を踏まえ、具体的な方法、内容について、事前に相談・調整します。
by kazu1206k | 2013-05-17 16:42 | 環境保護 | Comments(0)

佐藤かずよし


by kazu1206k