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福島の叫びを聞いて!東京地検に一千人

 「福島の叫びを聞いてください!」。福島原発告訴団は、5月31日東京・日比谷野外音楽堂での「福島原発事故の厳正な捜査と起訴を求める大集会」と、再び東京地検前の「激励行動」を行い、強制捜査と起訴を求める国民の声を東京地検に伝えるとともに、東電前抗議行動を行いました。
 快晴のもと薫風がわたる日比谷野外音楽堂には、バス3台で馳せ参じた福島県民をはじめとする原発事故被害者、被災者の告訴・告発人が、平日にも関わらず全国各地から2月の800人を上回る1,000人を超えて集まり、被害の現実を次々と訴えました。
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集会では、最初に武藤類子団長が挨拶、つづいて弁護団の保田行雄弁護士と海渡雄一弁護士より告訴の現状について報告。福島県内各地からは7名が、今も線量計を見ながら、子どもたちに「今日も外で遊べないね」と話さなければならない状況など「子どもの靴底に鉛を張ったり」「外で遊べない子どもたちの様子」「被曝労働者の過酷な実態」「復興策一色の政策への疑問」「測定により、明らかになる被曝の実態」と「福島からの叫び」を話しました。
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「全国からの叫び」は、広瀬隆さんの訴えからはじまり、福島原発告訴団の全国各地の10支部におよびました。告訴団のテーマソングともいえる「われらゆるがず」を参加者みんなで歌い、シュプレヒコールをあげて、東京地検の激励行動へ。

*告訴団のテーマソングともいえる【われら ゆるがず】について
 
黒人霊歌。イギリス・グリーナムコモンで巡航ミサイル配備に反対する「女性」たちによるキャンプが1980年代から20年間続きました。そこで女性たちが謳い繋いだ歌です。告訴団の歌詞は、北海道支部事務局の谷百合子さん。http://bunbun.boo.jp/okera/mawa/warerayurugazu.htm
1.われら ゆるがず
  われら ゆるがず
  水辺に立てる木のごとく
  われら ゆるがず
2.東京電力 ゆるさず
  東京電力 ゆるさず
  水辺に立てる木のごとく
  われら ゆるがず
3.未来を守ろう
  未来を守ろう
  水辺に立てる木のごとく
  われら ゆるがず
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午後4時から東京地検前で、福島や全国各地からの声を届け、厳正な捜査と起訴を求めるための激励行動。
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武藤類子団長のあいさつ、海渡弁護士から告訴の意味について、佐藤和良副団長から福島の現状について報告があり、福島からの参加者が東京地検に対し、被災したそれぞれの現状を踏まえきちんと捜査をと、切々とした訴えが続きました。これを受けて、保田弁護士、武藤類子団長と南相馬からの参加者の3人が、追加署名を携えて地検に入り、要請行動を行いました。
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地検前は、新たな参加も加わり、地検前から簡易裁判所の近くまで、さらに道路反対側の歩道もたくさんの人が埋め尽くしました。参加者は「福島の叫びを聞け!」「地検は起訴せよ!」と書かれたプラカードを掲げ、東京地検に向けて激励のシュプレヒコールをあげました。
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午後5時30分からは、東京電力本店に対する要請行動。応対した東京電力原子力センター所長に、代表者が要請書を読み上げて手渡しました。福島から3名の告訴人が思いを熱く語り、武藤類子団長らが所長に対し、要請書に対する回答を求めたところ、「後日回答する」と約束。
 東京行動の最後に武藤類子団長は、「みなさんが私たちの力です。これからもよろしくお願いします」と、長時間にわたる行動に感謝し、改めて事故の刑事責任が明らかになるまで、しっかりつながっていくことを訴えました。


●福島原発事故の厳正な捜査と起訴を求める大集会 決 議 文
 福島第一原発事故を引き起こし、おびただしい被害をもたらした政府・東京電力の責任を問うため、私たちが福島原発告訴団を結成してから1年が経過しました。この間、明らかになったことは、子どもたちの健康被害、除染の行きづまり、原発労働者の使い捨てであり、収束作業が今なお薄氷の上に立っているという事実です。

事態の根本的解決が求められているにもかかわらず、政治は経済優先の風潮の中で福島原発事故を風化させ、原発再稼働や輸出への動きを強めています。事故から2年経った今なお、16万人が故郷を思いながら帰ることもできず、新たな生活への展望を持つこともできません。

巨大な事故を引き起こした政府や企業が何の責任も問われなければ、法治国家としての土台は崩れ去り、日本社会の信頼は損なわれます。責任ある日本社会を構築するためには、企業、国の犯罪が正しく追及されることが必要です。

私たちが呼びかけた、厳正な捜査と起訴を求める署名は10万筆を超え、多くの人々がこの不正義に怒りを持っていることを示しました。4月27日の福島原発告訴団の総会では、この事故の責任を追及するためのあらゆる行動を続けていくことを、参加者の総意として確認しました。

 私たちの目標は、弱者を守らず切り捨てていく社会のあり方そのものを根源から問うこと、人間をはじめあらゆる生物・環境に被害を与えた者が正しく責任を追及される、新しい日本社会を作り出すことです。そのために私たちは、政府や企業の犯罪に苦しんでいるすべての人たちとつながって、ともに闘っていきたいと思います。
 この国に生きるひとりひとりが尊敬され大切にされる新しい価値観を、若い人々や子どもたちに残せるように、手を取り合い、立ち向かっていきましょう。

2013年 5月31日
「福島原発事故の厳正な捜査と起訴を求める大集会」参加者一同


●東京地検への要請書

2013年5月31日
 東京地方検察庁 検事正 様

  福島原発告訴団  団長 武藤 類子

要 請 書

 2011年3月11日の東日本大震災に伴い東京電力が引き起こした福島第一原子力発電所の事故は、かつてなく大きな被害をもたらし、1年半以上経った今なお16万人が故郷を思いながら帰ることも、新しい生活への展望を持つこともできないでいます。また、障がい者などの災害弱者の中には、原発事故に伴う避難区域の設定によって避難を余儀なくされ、亡くなった人たちもいます。

 これほどの巨大な人災でありながら、福島原発事故では東京電力の関係者や規制省庁の責任者が誰ひとり刑事責任を追及されていません。他の事故や災害と比べ、あまりに不公平であり理不尽です。

 私たち福島原発告訴団は、こうした現状に危機感を抱き、加害者である国や東京電力、原発を安全と宣伝してきた学者に刑事責任を問うため、2012年3月に発足しました。

巨大な事故を引き起こした政府や企業が何の責任も問われなければ、法治国家としての土台は崩れ去り、日本社会の信頼が損なわれることにつながるからです。企業犯罪の責任が正しく追及されることを通じて、規律と責任ある日本社会を構築することが私たちの目標です。

 ついては、貴職に対し、1万5千人に上る告訴・告発人の切なる思いを受け止め、被告訴人に対する強制捜査を直ちに行うとともに、起訴するよう重ねて要請致します。

(以 上)


●東京電力への要請書

2013年5月31日

東京電力株式会社
代表執行役社長 廣瀬 直己 様

福島原発告訴団 団長 武藤 類子

要 請 書

 2011年3月11日の東日本大震災に伴い貴社が引き起こした福島第一原子力発電所の事故は、かつてなく大きな被害をもたらし、1年半以上経った今なお16万人が故郷を思いながら帰ることができないでいます。また、汚染水漏れ事故や原発作業員の劣悪な労働環境など、収束・廃炉作業を巡る問題が噴出しています。
 これほどの巨大な人災でありながら、福島原発事故では貴社の関係者で誰一人刑事責任を追及されていません。他の事故や災害と比べ、あまりに不公平であり理不尽です。当局による捜査・起訴を待つまでもなく、貴社がみずからを加害者だと自覚し、進んで真実を明らかにするとともに、その罪を認め刑罰に服するのは当然のことです。巨大な事故を引き起こした政府や企業が何の責任も問われなければ、法治国家としての土台は崩れ去り、日本社会の信頼が損なわれることにつながるからです。企業犯罪の責任が正しく追及されることを通じて、規律と責任ある日本社会を構築することが私たちの目標です。
 よって、下記のとおり要請します。



1.当局による捜査・起訴を待つことなく、告訴・告発を受けている貴社及び貴社関係者15名は、自身が加害者であることを自覚し、みずから進んで真実を明らかにするとともに、その罪を認め刑罰に服すること。

2.トラブル続きで県民はじめ多くの人々に不安を与えている収束作業の状況を改善するため、仮設の施設・設備をやめ、過酷で長期間の作業に耐える本格的な施設とすること。

3.福島第1原発の収束作業に当たる労働者が誇りを持って働けるようにするため、貴社の正規職・直接雇用とするとともに、労働環境の改善、安全管理、健康管理を徹底すること。

4.原子力規制委員会による新たな規制基準が決定する7月をめどとして、貴社が柏崎刈羽原発の再稼働を申請する見通しが報道されているが、福島原発の収束はおろか、原因すら究明されていない中で、事故の当事者・加害者が原発の再稼働など言語道断である。貴社が直ちに福島第一原子力発電所・第二原子力発電所、柏崎刈羽原子力発電所を閉鎖し、原子力発電から撤退するよう強く求める。

(以 上)
by kazu1206k | 2013-06-01 11:09 | 脱原発 | Comments(0)

佐藤かずよし


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