2011年3.11から3年。地域住民の分断と低線量被曝の強制の中で、3回目の「原発のない福島を!県民大集会」が郡山市のユラックス熱海をメーンに福島市の教育会館、いわき市文化センターの三会場で開催され、5千人を超える福島県民などが参加して、福島県民の現状と課題、要望を全国に訴え、あらためて福島県内に原発はいらないことを確認し、国と東京電力に求めました。
午前中、3会場でアトラクションが行われた後、午後の集会は3会場をつないぐ大スクリーンが演壇に設置されました。主催者挨拶や呼びかけ人代表の「いまだ多くの県民が避難生活を続け、原発事故の収束はしていない。県内の原発の全基廃炉を」などの訴えに続き、ノーベル賞作家の大江健三郎さんが連帯のあいさつを行いました。大江さんは、15年戦争の戦争責任と原発事故の事故責任に触れながら、いずれの場合も日本国民は「だまされた」と自らの責任を回避してきた歴史を問い、福島原発事故を忘れ原発再稼動を受け入れていく現状に、また再び「だまされることを望むのか」と警鐘を鳴らしました。
いわき会場では、県民からの訴えとして、浪江町から避難し平和大使として海外にも渡った経験を持つ女子高校生、楢葉町からいわき市内に避難している仮設住宅の自治会長、いわき市で有機農業をしてきた米農家、そして双葉地方原発反対同盟の石丸さんらが、それぞれの体験から、原発事故とその後の東京電力と国の対応を告発する訴えを行いました。
福島の自治体と民意が、原発を受け入れてきた結果、過酷事故を招いたことを悔恨の思いで振り返るとともに、集会は、趣旨に賛同する県内の団体・県民の意思を結集する場となり、あらためて福島県内に原発はいらないこと、事故の全ての賠償、放射能によって奪われた福島県の安全・安心を東京電力と国の責任で実現すること、子どもたちを放射能から守ること、県民の健康と生活の保障することなどを、国と東京電力に求め全国民に発信したものです。
以下は、集会宣言。