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被害者救済全国運動、第2期スタート

 10月13日午後、郡山市労働福祉会館で「原発事故被害者の救済を求める全国集会 in 郡山」が開かれ、台風接近の悪条件の下で、全国から約120名の被害当時者、支援者が参加した。
 原発事故被害者の置かれた状況はいまなお深刻な中で、集会では、原発事故の被害者が直面する問題とその解決への道筋について、被災者の住宅問題、健診の支援・医療費減免措置 、子どもたちの保養プログラム、原発賠償とADRなど、最新の情報を共有し、解決に向けての行動を提案した。
 また、被害当事者として飯舘、郡山、南相馬、会津、栃木、新潟、関東など全国各地の原発被害者が各地での取組を報告し、ともに手をつないで進むことを確認した。
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 共同代表の宇野さえこさんの司会で、最初に全国運動実行委員会を代表して、佐藤和良共同代表から「原発被害者の救済を求める全国運動をふりかえって」と題して、第1期の活動報告並びに総括、今後の活動提案。
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 昨2013年8月にスタートした「原発事故被害者の救済を求める全国運動」は、①子ども・被災者支援法の幅広い適用と具体的な施策の実施、②賠償の時効問題の抜本的な解決のための特別立法――の2点を求めて、請願署名や全国集会、各地での周知活動を行い、合計197,617筆の署名を、二度にわたり、国会に提出した。
 第二期の全国運動として、とりわけ被害者にとって急務である具体的な以下の事項について、世論を喚起し、必要に応じて、新法策定の提案を含め、政府・国会に対応を迫ることを確認した。
 1、原子力災害に伴う避難者の住宅問題の解決のための立法措置
 2、健診の支援・医療費減免措置
 3、子どもたちの保養プログラムを実施する国家体制の構築
 4、原発ADRの和解案の完全実施
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 続いて、被害当事者として、原発被害糾弾 飯舘村民救済申立団の長谷川健一団長が「謝れ、償(まや)え、かえせふるさと 飯館村」のスローガンのもと、飯館村民によるADR申立が「最大の被害者である我々が、原発被害を糾弾し、飯館村民は怒っている」と、約3500名が自ら立ち上がることを報告した。
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 住宅支援について、「原子力災害に伴う被災者の 住宅問題の解決のために」と題して、津久井進弁護士。阪神淡路大震災から被災者支援を積み重ねきた経験と実績から支援法を活かし、新法制定を目指す打開策を提案。
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 チェルノブイリ被害調査・救援」女性ネットワークの吉田由布子さんが「健診の支援・医療費減免措置」について、原爆被曝者援護法、チェルノブイリ法に学び福島原発事故被害での健康診断・医療費など包括的な健康支援体制の確立を政府に求めた。
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 OurPlanet-TV共同代表の白石草さんは、「チェルノブイリでの保養制度に学ぶ」と題して、チェルノブイリ事故から28年、保養庁ができ取り組んでいるウクライナの保養について報告。また、311受入全国協議会共同代表の早尾貴紀さんは「子どもたちの保養プログラムの拡充を」訴えた。
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 海渡雄一弁護士は、原発賠償とADRについて、原子力損害賠償紛争解決センターの和解案に対する東電の拒否回答について話し、和解案の完全実施を求める福島県民の声をつくろうと訴えた。
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 被害当事者として各地からの報告は、3a!郡山代表の野口時子さん、会津放射能情報センターの山口朗さん、こどもを放射能から守る関東ネット・関東子ども健康調査支援基金共同代表の木本さゆりさん、栃木県北ADRを考える会の西川峰城さん、郡山から新潟に避難している菅野正志さん、南相馬・特定避難勧奨地域の会の小澤洋一さんが、行った。
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全国運動事務局、FoeJapanの満田夏花さんが「壁をのりこえる」と気持ちのこもったまとめと行動提案。
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福島の子どもたちを守る法律家ネットワーク共同代表の河崎健一郎弁護士の素晴らしい挨拶で閉会した。
by kazu1206k | 2014-10-16 08:31 | 脱原発 | Comments(0)