3月26日午前、 小名浜漁港区の小名浜港1号ふ頭で、小名浜魚市場、凍結品荷さばき施設、冷凍冷蔵施設の竣工式が行われた。これは、東日本大震災で被災した水産施設の復旧復興をめざす、いわき市の小名浜地域水産業施設復興整備事業で、東日本大震災復興交付金を活用したもの。2013年10月から整備が進められ、事業主体は福島県漁業協同組合連合会。



新魚市場は、地上5階建て。少量多品種の魚類を扱う荷さばきA棟は、高度衛生管理に配慮された市場で、放射性物質検査室を併設した。




カツオなどの大型漁船が2隻同時に水揚げできる荷さばきB棟は、閉鎖型市場。

日産50トンの製氷施設と500トンの貯氷施設機能も。観光客が競り、入札風景を見学できるスペースも新設した。

冷凍冷蔵施設は、地上5階建て。冷蔵庫腹量はマイナス30度のF級冷蔵庫4,400トン、マイナス30度のSF級冷蔵庫2,000トン、それに加工ラインが整備された。



いわき市の重要な基幹産業の一つである水産業にとって、「小名浜魚市場と冷凍・冷蔵施設の整備」は、東日本大震災・東京電力福島第一原発事故の発生以前から水産関係者等の悲願であった。いわき市は「小名浜魚市場検討委員会」などを設置して整備を検討してきた経緯がある。東日本大震災・原発事故によって事情は大きく変化したが、新施設の竣工は、原発事故と続く汚染水問題など状況を抱えながら、漁業の再生の橋頭堡との願いが込められた。
いわき市は、震災前から「回船誘致対策事業」や「魚市場活性化対策事業」などの施策に取り組み、市外籍船の水揚げ拡大を目指してきたが、東京電力福島第1原発事故の影響による福島県沿岸漁業の操業自粛が続く中で、沿岸性の魚種、カツオやサンマ、サバ等の回遊性の魚種、船上で凍結したカツオやマグロなどにも対応する新小名浜魚市場及び冷凍冷蔵施設、凍結品荷さばき施設を、どう利活用していくか。沖合・遠洋漁業などの水揚げの回復につながっていくのか。漁業者は厳しい道のりの中で、格闘を続けている。

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