指定弁護士推薦で弁護士会に要望、告訴団
2015年 08月 05日
午後は、起訴議決を受けて、裁判所が検察官の職務を行う弁護士を裁判所管轄区域の弁護士会に推薦を依頼することから、東京の3弁護士会(東京弁護士会、第一東京弁護士会、第二東京弁護士会)と日本弁護士連合会に下記の要望書を提出した。
要望は「歴史的公害事件と言える本件のような大事件を担当する指定弁護士の負担は、あまりに大きいものと推察されます。公正に公訴が維持されるためにも、指定弁護士に対しては、資金的な援助や事務所設置の援助などが必要不可欠と考えられます。どうか貴弁護士会により、指定弁護士への援助をいただけないでしょうか。」という趣旨だ。
4日、東京地裁は、検察官の職務を行う弁護士の候補者を推薦するよう、第二東京弁護士会に依頼した、と報道された。地裁の依頼は、議決が公表された7月31日付けで、期限は8月20日まで、とされる。
今後、福島原発告訴団は、8月19日に、2015年の第2次告訴の起訴をめざすとともに、検察審査会議決の意義を明らかにして裁判支援に向かう「東京第1検察審査会激励行動&院内集会」、9月5日に「告訴団福島県集会(仮)」を開催する予定だ。
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2015年8月3日
要 望 書
福島原発告訴団
団長 武藤類子
貴弁護士会の平素からのご活躍に敬意を表します。
私たち福島原発告訴団は、2011年3月の東京電力福島第一原子力発電所事故における刑事責任を追及し、告訴・告発をしている被害者の団体です。2012年に東京電力元幹部らを告訴・告発致しましたが、2013年に東京地検により全員が不起訴処分とされたため、東京検察審査会に申立をし、起訴相当を含む議決、東京地検の再度の不起訴処分を経て、とうとう7月31日、東京第五検察審査会が起訴議決を発表いたしました。
未だに11万人の避難者が自宅に戻ることができないでいるほどの、甚大な被害を引き起こしたこの原発事故。その刑事責任を問う裁判が開かれることを怒りと悲しみの中で切望してきた私たち被害者は、「ようやくここまで来た」という思いの中におります。
起訴議決を受け、裁判所が検察官の職務を行う弁護士を指定する際には、裁判所管轄区域の弁護士会に推薦を依頼すると聞きます。歴史的公害事件と言える本件のような大事件を担当する指定弁護士の負担は、あまりに大きいものと推察されます。公正に公訴が維持されるためにも、指定弁護士に対しては、資金的な援助や事務所設置の援助などが必要不可欠と考えられます。どうか貴弁護士会により、指定弁護士への援助をいただけないでしょうか。
また本件は原発事故という非常に特殊で複雑な要素を持つ事件です。原発事故の真実を明らかにし責任を追及するためには、原発や原発の諸問題に精通した弁護士が担当することが必要かと思います。ぜひ、そのような知見のある弁護士を推薦されますよう要望いたします。
ある日突然、一般市民の人生を根こそぎ変えてしまうほどの甚大な被害をもたらした原発事故。それを引き起こした者の刑事責任を問うことは、同じ悲劇が二度と繰り返されないよう未然に防ぐことや、私たちの命や健康が脅かされることなく当たり前に暮らす社会をつくることに繋がると信じます。
告訴にまで踏み切らざるを得なかった被害者の心中をどうかお察し下さり、宜しくご検討をお願い申し上げます。
◆これからのアクション◆
(1) 東京第1検察審査会激励行動&院内集会
2015年8月19日(水)院内集会・参加費無料
12:30~13:15 東京検察審査会(東京地裁)前
14:00~15:30 参議院議員会館講堂
・検察審査会議決の解説等
福島からバスが出ます(片道・往復共に1500円)
(2) 告訴団福島県集会(仮)
2015年9月5日(土)参加費無料
15:00~16:45 安積総合学習センター集会室
・検察審査会議決の解説等
◆お問い合わせ◆
福島原発告訴団 080-5739-7279
メール:1fkokuso※gmail.com(※ ⇒ @)
カンパ:振替口座 02260-9-118751 福島原発告訴団