地震津波対策、労働者処遇改善など東電交渉
2017年 02月 17日
今回は、昨年11月の福島県沖地震への対応とその後の対策、第二原発の廃炉の早期決定などを求めた、前回提出の「福島県沖地震等への対策と福島第二原発の早期廃炉決定を求める要請書」への回答と質疑を中心に進められました。 この他、前々回提出の「汚染水海洋放出の中止、損害賠償と廃炉費用の消費者負担に反対する申し入れ書」回答への質疑に対する回答では、トリチウム汚染水、凍土遮水壁の破綻、損害賠償・事故処理費用などについても質疑。
●福島県沖地震等への対策と福島第二原発の早期廃炉決定を求める要請書への東京電力の回答と質疑
答 プールの水の波立ち。空気を入れるダクトの穴とプールの水面の間隔は7センチくらい。水が減ればポンプが止まるシステムにしてある。スキマサージタンクに水が供給されなかったので水位が下がり、止まるべくして止まった。構造的には、水を補給する設備はあったが、自動ではなく、運転員が管理している。管理範囲の中にあり、明日あたり補給するというレベルだった。
判断ミスがあったのか?
答 1日2日止まっても、燃料プールの温度が上がるものではなく、理由点検の時間がある程度。
ダクトの役目は?
答 換気。気体を吸い込んで換気をする役目。
この程度の地震は想定内だったか? 漏れることも想定していたわけか?
答 そうだ。常識的にはフェンスがあれば漏れないという想定だった。今後、共用プールのフェンスの二重化で、対策。
なぜ地震前に対策できなかったのか?
答 ・・・
サイトで 働いていたが、避難訓練が一度もなかった。そのうちやるからと言われていたが、実際にはなかった。地震があった際に逃げるか止まるか判断に迷った。
答 避難路や集合場所を用意してある。事故前よりはしっかりしてきている。携帯は、防護上禁止だが、ポケベル等、対策。常時いない訪問者には避難経路の紙を渡したりしている。拡声器によって所内に呼びかけをしている。ページング。建物の内外に聞こえるように。パトロールで安否確認ではなくて、管理者が自分の下にある人員の安否確認をして、社で集約。
避難訓練は、全体でのものはやっていない。東電では年2回実施。その際一緒にいる人には訓練協力してもらっている。
事故処理の担い手は誰なのか?
答 当社と、各事業者。
抜き打ちで、労働者に、訓練に参加できたかどうかの確認をとってはどうか?
答 やってない。アンケートを取っているが、その項目には入れてない。
なぜ、いれてないのか、それが問題ではないか?
答 ご意見として賜り、発電所に伝える。
避難しましょう、のアナウンスするしないの基準はあるのか?
答 海周りの作業員には、津波警報の発令を持って拡声している。震度ではない運転中に自動停止した場合、拡声装置で案内した。
全体での避難訓練は必要なのではないか?
答 そうだが、現状ではやってない。
3.11当時、所長の指示では周辺だったが2Fまで退避した。サイト全体での避難訓練実施を要望する、次回回答要請。
2、福島県沖地震等による津波及び地震動への対策について、防潮堤や機器の水密化、非常用電源の確保、原子炉冷却材圧力バウンダリー・原子炉格納容器バウンダリー・汚染水処理設備・貯留設備及び関連設備等の配管機器類の耐震化の現況と今後の対策を明らかにすること。
機動的対応とは?
答 仮設的につけた配管が持たないのではないか、ということ。事故時に別な場所から持ってくる移動中や、接続の対応。訓練もしている。汚染水対策が重要になってくる。滞留水の組み上げは、2020年。そのための準備は2018年。
対応状況、機動的対応について これが600ガルと15メートル津波となっている。その他のリスク源として、燃料デブリ。汚染水処理加速のためのタンク造成前に地震が来たら問題だ。大変な汚染度の水。どうするのか?
委員会からも最重要課題として汚染水対策、その他にも個体廃棄物、スラッジ関係があげられているが、回答書資料には入ってないが、どうなってるのか?
答 今後10年で安定化させて建屋内管理目標にがんばっている。事故前の状況に戻す、
ALPSのスラッジピットの耐震性評価を次回回答要請。
アウターライズ津波、15メートル弱。検討用津波への対策の計画はない。設定もされてない。今、くるだろうとされているのはアウターライズ津波。アウターライズ越えにも流出の対応やらないとまずいだろう、、防潮堤の確認を。
答 10メートル盤に5メートルの石積みの堤。評価上は大丈夫。
東海第2は防潮堤のおかげで助かった。福一もするべきだったのでは?
答 原電は必要と言われて認めて、作った。福一の場合は。全体の総意ではなかった。
石積み防潮堤の強度、構造上、耐震上どうかの評価の中身を次回回答要請。
排気塔が入ってないのはなぜか?
答 リスクの大きい順番からやってるので入ってない。
排気塔の危険度、この場で改めて指摘したい。
答 亀裂によって倒壊はしないと評価されてる。が、上部解体の方針である。
いつ頃やるのか?
答 数年中に実施する。
3、福島第二原発の通報連絡体制の改善について、安全確保協定締結自治体及びマスコミへの通報連絡体制を少なくとも福島第一原発と同等にすること。
1Fと2Fの通報連絡基準のばらつきが不安を招いた。結論的には、同じにするということになるのか?
答 本来、違いもあるが、社会的関心を鑑み、本社でも検討している。停止、水漏れは、通報連絡で公表していけるようにしていく。
第一報の時に公表か?
答 なるべく早くやる。情報確認は必要なので、30分くらいは取ることになる。 津波警報が出れば、現場に即駆けつけられるか不明で、30分でやると言い切れないが、なるべく早く公表する。
4、福島第一原発の冷却系設備のトラブルについて、12月4日、1~3号機の使用済み燃料プールの循環冷却設備で警報、2・3号機が冷却停止した冷却系設備のトラブル、及び12月5日、3号機原子炉内の溶融核燃料(燃料デブリ)を冷やす注水ポンプが一時停止した冷却系設備のトラブルについて、原因と防止対策を明らかにすること。
答 したけれど、何段階にもなったので時間がかかった。線量はたいしたことはない。
5日の事象は、バルブの方22分で通報。これから30,40年かかる廃炉作業だから、もっと仮設ではない施設にすべき。
答 仮設ではない、本設。新設の設備。
一次系の冷却を止めたことで地域の皆さんに大変ご心配かけたが、絶対に止めてはいけない設備ではないこと、止まるべくして止まったこともご理解いただきたい。第二第三の手立てを講じてある。
連絡が遅れた話で、通話装置の数が少なく、使い方も周知されてない。
答 テロの問題等あり、現在使用禁止。
ニエフの死亡事故の際、連絡が早く取れず、病院まで行くのに2時間もかかり、人命失われた。
答 所内のみに使えるphsもある
どのくらいの人が持ってるのか、次回回答要請。
仕事の担い手は誰なのか?今の状況では、作業員を担い手として扱ってないのでは?不具合があってやっと改善の繰り返しでは、ダメでは
答 エコーラインなどで、現場の人から意見を吸い上げている。
作業員への周知徹底を末端までやってるか?
答 やっている。バス停に表示したり、数々やってる。
エコー委員会が設置のエコーシートも知ってた。実際に知り合いが書いたら、三次受けの会社からなんで書いたのかと言われたりしてる。書きにくい雰囲気がある。匿名でも内容でなんとなくわかってしまう。
東電の40年間の体質。風通しが悪い。東電の風土だ。
答 …
5、福島第二原発の廃炉について、早期に廃炉の決定を明らかにすること。
④廃炉作業費用9,988億円と見積もり計上した概要は、損害賠償、事故炉処理、事故処理、汚染水処理、除染処理、廃棄物処理・管理などの概要は
⑤廃炉作業費用として、2016年度第2四半期末時点で累計9,988億円の計上額と工事完了4,756億円の差額の内容は