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原発事故被害者団体と直接話し合い求め、ひだんれん声明

原発事故被害者団体連絡会(ひだんれん)は、今村雅弘前復興大臣の度重なる暴言に抗議し、「健康と生活再建を優先した復興」への転換を求める声明を、4月30日、安倍総理大臣と吉野復興大臣に送りました。以下に紹介します。

【声明】 今村雅弘前復興大臣の度重なる暴言に抗議し、「健康と生活再建を優先した復興」への転換を求めます

内閣総理大臣 安倍晋三 様
復興大臣   吉野正芳 様                       
                                 2017年4月30日

原発事故被害者団体連絡会(ひだんれん)
共同代表 長谷川健一 武藤類子

原発事故被害者団体連絡会(ひだんれん)は、国と東京電力の責任を追及し、被害の賠償と救済を求めて裁判やADRに訴えている団体の連絡会です。国と福島県が避難指示区域外避難者の住宅無償提供打ち切りを決定した時点から、打ち切りは避難者の権利を著しく侵害するものとして、国や福島県に継続を求めて度重な働ききかけをして来ました。

今村雅弘前復興大臣が、東日本大震災を「あっちの方」「東北で良かった」と発言し、被災者を傷つける発言をしたとして辞任し、吉野正芳氏が後任の復興大臣に就任しました。今村前復興大臣が復興を経済的視点のみでしか見ておらず、被災者の人間としての存在を軽視していたことの表れであり、強い憤りを覚えます。

今村前復興大臣は、4月4日にも、避難指示区域外からの避難を自己責任だとする許しがたい暴言を発しています。しかし、そもそも原発事故が国と東京電力の責任であることは明らかで、被曝の危険を避けて生活することは、人間として当たり前の権利であり、避難者が「自己責任」を求められるいわれなどまったくありません。
今村前復興大臣は3月12日のNHK日曜討論でも、「ふるさとを捨てるのは簡単だ」などと発言しましたが、加害者である国の大臣が、被害者に対して向ける言葉ではありません。ふるさとを捨てたのではなく奪われたのです。今村前復興大臣の言葉は、国の原発事故被害者切り捨て政策の表れであると考えます。

本来は国の責任である被害者救済を福島県に丸投げしてきたことを反省し、早急に住宅供与打ち切り後の避難者の実態を把握して、生活再建を支える政策に転換すべきです。

 東日本大震災以降の6年間、被災地で行われてきたのは、大企業、土木・建設産業優先、経済的視点のみで人間不在の「復興」であったと言わざるを得ません。私たちが望むのは、被災者ひとりひとりの権利が尊重され、すべての被災者が健康で文化的な生活を再建する真の意味での復興です。私たちは、被害者の声に真摯に耳を傾け被害者と対話することをこれまで以上に強く求めます。これに加え、今村前復興大臣が改めて被害者に直接謝罪すること、吉野正芳新復興大臣に対しても、原発事故被害者団体と直接話し合いの場を持ち政策に反映することを求め、以下について要請します。





1、今村雅弘前復興大臣は、東北の被災地に赴き、改めて被災者に直接謝罪すること。

2、吉野正芳新復興大臣は、原発事故被害者団体と直接話し合いの場をもつこと。

3、国の責任で、早急に避難者の実態把握をすること。

4、避難指示区域外避難者の住宅の無償提供打ち切りと、福島県内の仮設住宅からの退去を撤回すること。

5、全ての原発事故被害者の、健康と生活再建を優先した復興策を具体化すること。

by kazu1206k | 2017-05-02 23:05 | 脱原発 | Comments(0)

佐藤かずよし


by kazu1206k