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秋の彼岸

 9月22日、秋の彼岸で、父母はじめ先祖のお墓参りに、楢葉町に伺いました。
 両親や家族の墓石を洗い清め、花を供えて、線香を手向けました。
 2年前の9月5日に、原発事故で全町避難した自治体で最初に、避難指示解除準備区域の指定が解除になった楢葉町。相変わらず、国道6号線はダンプやトラックなど各種の工事車両の往来が頻繁です。元の実家の周辺では、被災した店舗や住宅の取り壊しによる空き地が目立ってきました。
 常磐線の竜田駅に立ち寄りました。10月21日に隣りの富岡駅まで、開通させるために、ホームの表示などの整備作業が行われていました。竜田駅の東側エリアでは、町が駅東側開発事業を進めており、事業所や居住・宿泊施設を整備するための用地造成などが進んでいました。(仮称)楢葉ホテルは、鉄骨4階で18年7月末の開業をめざし、ストランやコンビニを備え、温泉も掘削。神奈川県箱根町の旅館業「一の湯」の関連会社ファーストスプリングが経営するといいます。大和ハウスグループは、町有地約2万8000平方メートルを借用、2階建ての単身者向け社宅28棟、食堂を備える事務所1棟を建設します。
 平成23年3月11日現在、楢葉町の住民登録は、8,011人。平成29年5月1日現在の避難者数は、5,615人(内訳: 県内4,844人、県外771人)で、帰還者数は854世帯1,616人です。現状で地域コミュニィテーの再生は未だ見通せない現実といえます。国の住民帰還の大号令とは裏腹に、ふるさとに戻りたくても戻れない多数の住民がいる事実をないがしろにして、帰還促進のごり押しを進めることは、健康で文化的な生活を送る権利を保障しているとはいい難い現状です。
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by kazu1206k | 2017-09-22 23:59 | 地域 | Comments(0)