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原発関連の神戸製鋼製品の調査・検証を求め要請書

 10月24日、原子力資料情報室とグリーンピース・ジャパンなどは、神戸製鋼不正問題について、原子力規制委員会に対して、調査・検証、その公開を求める要請書を送付しました。
 原子力関連においては、現時点で、東京電力福島第二原発の在庫品でしか、不正品は見つかっていません。しかし、神戸製鋼グループの原子力関連部品は、燃料加工から原子炉、核燃料輸送、廃棄物処理(再処理工場も)まで、多岐にわたり使われています。

原発関連へ納入された神戸製鋼製品の調査・検証を求める要請書
                                                                          2017年10月24日
更田豊志原子力規制委員会委員長

株式会社神戸製鋼所(神戸製鋼)が、アルミや鉄鋼製品の品質管理データなどを改ざ んしていたことがあきらかになりました。私たちは、神戸製鋼の製品が、原子力産業 で広く使用されていることから、原発に供給された神戸製鋼製品の安全性を憂慮して います。

品質管理データが数十年にわたり改ざんされており、それが安全性の問題を含んでい た場合、そうした製品が使われている原発の安全性に対する信頼性は大きく損なわれ ることになります。神戸製鋼が不正を行った製品の供給先は 500 社とされています。 その中に東京電力福島第二原発 3 号機の熱冷却系統の配管の交換用チューブが含ま れていました。日本全国の原発について調査を行わなければなりません。

神戸製鋼は、日本だけでなく、世界中の原子力産業に製品とサービスを供給していま す。特に憂慮されるのは、原子炉圧力容器(RPV)の溶接部、加圧水型原子炉(PWR) と沸騰水型原子炉(BWR)双方の主・補助給水系、復水器を含む冷却系、ジルカロイ燃 料被覆管、BWR の燃料チャンネルなどです。また、神戸製鋼は、仏アレバ社と共同で 使用済み核燃料および MOX 燃料の輸送容器の設計と製 を行っており、内外で広く使 用されています。神戸製鋼はまた、六ヶ所村再処理工場の配管類を多く供給していま す。

神戸製鋼は、東京電力の他にも、関西電力、中部電力、東北電力、北陸電力、九州電 力、北海道電力、四国電力、中国電力、日本原子力発電、電源開発(J-POWER)、日本

原燃、日本原子力研究開発機構にも製品を供給しているというのが我々の理解です。 また、その供給は 1960 年代まで遡る可能性もあります。

原発に供給された製品は安全上重要なものです。強度不足などの欠陥があれば、放射 能の大量放出を含むような過酷事故にもつながりかねません。そうなれば、住民と環 境を直接危険にさらします。
つきましては、原子力規制委員会に、以下を要請します。

1. 緊急性に鑑み、原子力規制委員会は、原子力発電所を所有する電力会社全社およ び輸送を含む核燃料サイクル関連に関わる全社へ、書面で以下を要請すること

 ① 神戸製鋼製の銅、鉄鋼およびアルミ製品の原発および輸送を含む核燃料サイ クル関連設備への供給を直ちに停止すること
 ② 原発、MOX燃料と使用済み核燃料のキャスク、および日本原燃再処理工場の 神戸製鋼製品から提供されている製品とサプライチェーンの情報を迅 に 公開すること
 ③ 上記の神戸製鋼製品の品質管理データ、認証、顧客向け仕様を迅 に公開す ること
 ④ 上記の神戸製鋼製品についての検査結果(劣化、腐食、脆化など)や基準外 であった数字を公開すること
 ⑤ 上記の神戸製鋼製品に対し、品質管理・品質保証に関する独立した第三者に よる監査を行うこと

2. 現在稼動中の原発については やかに停止し、再稼働準備中の原発については再 稼働させないこと、再稼働適合審査中および審査開始が近い原発については、審 査を中断し、包括的で確認可能な、透明性ある検査を行うこと。

3. 上記の原発に使用されている神戸製鋼製品について、日本品質保証機構(JQA) に基準が遵守されているかの検証を委託すること

4. 上記の原発に使用されている神戸製鋼製品について検査、供給、製 についてど のような(原子力安全・保安院に遡る)規制上の欠陥があったのかを電力会社の 報告に依存するだけなく、自ら検証すること
日本の原発の安全については、原子力規制委員会が責任を持っています。原発や核燃 料サイクル関連設備および製品に供給された神戸製鋼の製品に欠陥があれば、深刻な 事態を招く可能性もあり、原子力規制委員会に、迅 で厳格な対応を求めます。 その対応については、透明性を十分に確保し、説明責任を果たしてください。

2016 年、原子力規制委員会はフランスで使用中の日本製の原発部品にも強度不足が 発覚した事件で、独自の包括的な調査を行うことはありませんでした。仏国原子力安 全局では現在もまだ調査を継続中です。しかし、原子力規制委員会は、説明責任を果 たすことなく、数週間で結論を出してしまいました。今回はしっかりと調査するよう お願いします。本件で原子力規制委員会のみなさまと議論する機会をいただきたいと 考えています。

参考:
The Kobe Steel Group Supply Chain to the Nuclear Industry And Safety Implications
http://www.greenpeace.org/japan//Global/japan/pdf/Kobesteel_20171024.pdf
神戸製鋼グループの原子力技術と製品 http://www.kobelco.co.jp/products/nuclear/npi.pdf
報告書:日本の原子炉の一次冷却系部材、炭素異常に関するレビュー 最終第二部及 び三部 日本の原子力発電所内に存在する欠陥を有する可能性のある部材 http://www.greenpeace.org/japan/Global/japan/pdf/Final_JohnLarge_Report2_JN _20161213.pdf

国際環境 NGO グリーンピース・ジャパン
原子力資料情報室
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会(美浜の会)
原子力規制を監視する市民の会
グリーン・アクション
国際環境NGO FoE Japan

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by kazu1206k | 2017-10-24 11:30 | 脱原発 | Comments(0)