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30日富岡公聴会での意見と開沼委員の質問への回答

 8月30日午前10時から双葉郡富岡町の富岡町文化交流センター学びの森で「多核種除去設備等処理水の取扱いに係る説明・公聴会」が開催されました。
 東電福島第一原発事故による貯蔵液体放射性廃棄物の海洋放出問題です。
 富岡町で開かれた公聴会では、意見表明者14人中、海洋放出の賛成は大阪府の大阪大大学院工学研究科招へい教員の方のみ。反対が大勢、野崎県漁連会長は「本県漁業に壊滅的な打撃を与えるだけでなく、これまでの努力と再興意欲を完全に奪う」と話しました。私は、公聴会を通過儀礼にするなと釘を刺しましたが、依然、通過儀礼になる可能性があります。
 当日の私の意見表明の発言と、それに対する開沼博委員の質問と私の回答を掲載いたします。

●佐藤和良の意見表明の発言

委員の皆さま、ご苦労様です。
よくお話を聞いて頂ければと思います。

いわき市議会議員の佐藤和良でございます。
貯蔵液体放射性廃棄物について、安全な陸上保管を求める立場からこれ以上海を汚すな!という、いわき市民の声をお伝えします。

1点目は、東京電力福島第一原発事故による放射能汚染と汚染水等汚染物質の発生責任について、です。
・本件の貯蔵液体放射性廃棄物は、原発事故による環境の放射能汚染と事故収束作業に伴う汚染水等の発生に原因があり、東京電力は発生者責任の原則のもと、厳重管理し処理しなければなりません。また国・原子力規制委員会は、福島第一原発を特定原子力施設に指定しており、本件の貯蔵液体放射性廃棄物等を適切な方法により安全管理を講じさせなければならない義務があります。
・両者には、関係諸法令に基づき、国民の生命・財産を守るため、高度な注意義務を果たすことが求められおり、仮にも、本件貯蔵液体放射性廃棄物の処理によって二次汚染による被曝や人的社会的被害を引き起こしてはならないのです。

2点目は、小委員会の議論及び本説明・公聴会の開催の基本前提の破綻について、であります。
・貯蔵液体放射性廃棄物についての汚染水処理対策委員会「トリチウム水タスクフォース」等による報告書、小委員会の設置と本日の内容は説明の通りであります。
・しかし、これまで、国はトリチウム以外の62種の放射性核種を除去した処理水として、あたかもトリチウムだけが問題として議論を進めてきました。しかし、トリチウム以外で、基準値を超えた半減期1570万年のヨウ素129とストロンチウム90、さらにルテニウム106など複数核種が残存していることが判明、小委員会の議論が恣意的意図的かつ部分的な議論である事が明白となりました。これは、国民世論をミスリードするものであり、国民の意見を聞く前提としての信頼性のある広範な情報公開と公正な提供に重大な瑕疵があります。本説明・公聴会の開催の基本前提が破綻していると言わざるを得ません。
例えば、本日の資料の22ページの「タンク処理水の性状」ということで、2014年の採取日のグラフを掲載しておりますけれども、これなどもミスリードの最たるもので、実際には、17年には多くの核種が基準値を超えていたということが明らかになっているのであります。

3点目は、貯蔵液体放射性廃棄物の海洋放出による水産業及び地域社会への打撃について、です。
・福島県漁連や全漁連は、「トリチウム水の海洋放出には断固反対する」としております。一方、原子力規制委員会の更田委員長は、「希釈して海洋放出する以外の選択肢はない」と重ね重ね申し述べておりますが、例えば、いわき市長は「風評被害を考慮した処分方法を、専門的な見地から検討してほしい」と本人に伝えておりますし、海洋放出以外の処分方法を議論すべきとの認識は、本件5区選出の復興大臣吉野正芳氏も「濃度はどうあれ漁民を困らせるようなことはして欲しくない」とコメントしているのであります。原子力規制委員会は、設置の本務を逸脱してはならず、国民の生命・財産を守るため高度な注意義務を果たさねばなりません。
・コストを優先して複数核種を含む貯蔵液体放射性廃棄物を海洋に放出することは、漁業者に更なる打撃を与え、水産業さらには海外での風評被害、国際問題化も懸念されます。これは「復興」に逆行する行為で許されるものではありません。

4点目は、予防原則に立った貯蔵液体放射性廃棄物の安全な陸上保管の実施について、です。
・総量規制のないまま貯蔵液体放射性廃棄物を海洋放出すれば、総量1,000兆ベクレルのトリチウム等複数核種が全量投棄され海洋汚染が拡大します。事故後の港湾内外への核種毎の放射能の総放出量、貯蔵タンク内の核種毎の放射能総量などの情報公開もありません。汚染水放出に関する環境アセスと総量規制の実施も必要であります。
・これらの情報公開や議論もない現状で、このまま投棄することはあってはならないことだと思います。
陸上保管を進めること現実的であり、国民の生命・財産を守るための懸命な選択であると思います。

以上、小委員会の皆様の懸命な判断を願い、本委員会(公聴会)を通過儀礼にしないように求めて、意見といたします。ご静聴ありがとうございます。

●開沼博委員の質問
佐藤和良さんと佐藤龍彦さんに。
まあ同じことを仰っており、その通りだなと思ったところ何ですけども、和良さんは「通過儀礼にしないで」ということを仰ってました。龍彦さんは「形式的公聴会をやめて意見聴取を行うべきだ」と。意見聴取を行うべきだと、説明会を開きというんですけれども、住民の方よくご存知と思いますけど、説明会やったらやったで、形式的だと話が出たりすることになると思います。だから、具体的にどういう方法がいいか、ぜひ住民の方から、こういう方法が良いんだというご提案がいただけたらと思います。手短に、時間が限られていますので、手短にお願いします。

●佐藤和良の回答
発言の機会をいただきました。
それで、経済産業省、前の通産省時代から、さまざま、プルサーマルの公聴会ですとか、あるいは耐震性の公聴会、原発に関わって公聴会やってるんですね。説明会とか。ただ、それが双方向型にならないことが、いつもあって。前も東京電力さんとプルサーマルについて、市民団体が東京で公開討論会をやったこともあるんですね。だから、ある程度、それぞれの議論ができる人たちが公開討論会をやる。様々な分野での問題がありますから。
その意味では、放射性毒性の問題も軽視した議論がずっと続いてまして、今日もNHKテレビでトリチウムはほとんど問題はないんだというふうな議論もされているわけです。ところが実際は、トリチウムの放射性毒性の問題が、有機結合型トリチウムの場合は、かなり体内に残留して影響を与えるということが解明されていないんです。そういう場合、予防原則の立場に立って対応しなければならないということもあります。
要は、双方向型の討論会。しかも会場に来ている皆さんときちんと双方向型で会場と議論ができるというようなものを、1回や2回ではなく。これだけの、はっきり言いますと「常磐もの」という水産物はほぼ壊滅しますから、「漁民を殺す」ような、「海を殺す」ような施策を決めるにあたって、国会でも議論しない。これは国会でも議論すべきだと私は思います。広域自治体、基礎自治体できちんと議論して進めていくことが大事であって、1回の公聴会を3箇所でやったから済むという問題じゃない。長期間の公聴会を欧米のように積み上げて、決めるべき問題だと思います。

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by kazu1206k | 2018-08-30 23:47 | 脱原発 | Comments(0)

佐藤かずよし


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