いわき市障がい者職親会との視察懇談
2019年 01月 31日
12回目の今回の視察先は、まず、食品容器や包装資材の供給サービスを行う株式会社小名浜包装資材さん。精神障がい者を1名雇用しています。小沼代表取締役と大島所長、当事者のMさんのお話を聴きしました。20代のMさんは、物流関係の仕事、商品管理部門ー倉庫管理・配達・荷受などを担当。高卒で企業就職3年後通院、就労支援、つばさ作業所をへて昨年2月入社で、お客様の商品の出荷作業、ルートドライバーの検品管理をしています。就労時間は、午前7時〜午後5時。実働8時間フルタイム。時給制。
Mさんは、「就職する時は、人間関係がうまくいくか不安だった。職場の雰囲気は良い。趣味の草野球をする時間増やせたらいい」と話してくれました。
次に、ヤングカジュアルを中心としたレディースファッションメーカーの株式会社ハニーズホールディングスと障がい者雇用のための特例子会社である株式会社ハニーズハートフルサポートの鹿島物流センターと本社を訪問。海外生産によるミャンマー等の物流センターから輸入した製品が直接870店舗に供給されるシステム。オンラインショップ、発送作業。シーズン持越し商品の管理。それぞれの現場の状況と障がい者のみなさんが多数働く現状を見学させていただきました。
その後、昼食をとりながら、意見交換。支援学校の進路指導担当教諭からは、「福祉サービス事業所の空きがない。就労支援B型・生活介護事業所の不足、事業所の拡大で進路のマッチングができるようになれば」との声。他の教諭からは「交通が不便。就職先に行けない。通勤の保護者の協力でやっているが、公共交通機関の整備も必要」という意見。いわき地区障がい者福祉連絡協議会の代表は、「福祉事業について、いわき市が主導して不足地区への事業者誘導の呼びかけをしては」という意見も出され、職親会の石山会長は「市役所の担当者がコロコロ変わる。市民のことを考えて専門性の維持が必要と要望しているがなかなか変わらない」と話しました。
*「いわき市障がい者職親会」は、いわき市内の障がい者の就労にかかわる事業者、福祉施設、教育機関で組織され、公共職業安定所やいわき市、いわき市社会福祉協議会と連携しながら、いわき市における障がい者の雇用促進を進めています。毎月の学習会、毎年3月には「いわき地区障がい者就労支援セミナー」も開催するなど、精力的に活動しております。