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原発過労死裁判、遺族を支援し共に闘う大集会

 5月19日午後、 福島第一原発過労死責任を追及する会結成 「遺族を支援し共に闘う大集会」がいわき市労働福祉会館で開催されました。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故収束作業で構内自動車整備をしていた自動車整備士・猪狩忠昭さんが2017年10月26日に亡くなりなした。東京電力は猪狩さんの死亡を発表した際、作業との因果関係はないと明言していました。
 猪狩さんは、亡くなる5年前の2012年3月にいわき市内の自動車整備・レンタル企業に入社した時から、車両整備にあたり、亡くなった当日、昼休みの後、午後の作業に行く時に倒れ、午後2時半過ぎに広野町の高野病院で死亡を確認、死因は致死性不整脈と診断されました。
 猪狩さんは、2017年4月以降、月曜から金曜、朝4時半に出勤し一般道を自動車で福島第一原発に移動、事務所に戻るのが夕方5時から6時という生活が続きました。遺族らは、亡くなる直前の3か月間の平均残業時間は約105時間。亡くなる半年前からの1か月あたりの残業時間は最大で130時間超、平均で110時間に達していたとして18年3月にいわき労基署に労災申請し、いわき労働基準監督署が2018年10月17日に労災認定しました。
 集会では、まず、フクシマ原発労働者相談センター代表が開会挨拶とこれまでの経過を、東京労働安全センター代表が労災申請の取り組みの経過を、それぞれ報告しました。その後、弁護団の斎藤弁護士らが、猪狩さんのご遺族3人が原告となり、安全配慮義務違反等を理由に、雇用元(いわきオール株式会社)・元請け(株式会社宇徳)に対する責任と、高濃度の放射性物質が飛散する敷地内における救急医療体制に責任を負う東京電力の責任を追及して、2019年2月13日に福島地方裁判所いわき支部に損害賠償請求の訴訟を提起し、3月25日に、福島地裁いわき支部で第一回の口頭弁論が行われ、猪狩さんの遺族が意見陳述、原告側代理人が意見書を提出した裁判経過を報告しました。
 その後、福島第一原発の事故現場で働く労働者の特別報告に続き、遺族が猪狩さんの人間性、そして提訴に至る経過、福島第一原発の事故現場で働く労働者の安全確保のための裁判であることなど、切々と訴えました。
 ご遺族(原告)を支援する「福島第一原発過労死責任を追及する会」の結成を承認し、次回裁判傍聴と追及する会への賛同を訴えました。

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by kazu1206k | 2019-05-22 23:34 | 脱原発 | Comments(0)

佐藤かずよし


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