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一般質問報告3−風力発電による土砂災害等の未然防止

 いわき市議会2月定例会、2月28日に行った一般質問の詳細報告の第3回目です。
第3回は、「阿武隈山地における風力発電事業による土砂災害等の未然防止」の「(1)(仮称)阿武隈南部風力発電事業における土砂災害等の対策」、「(2)(仮称)三大明神風力発電事業における土砂災害等の対策」、です。

1 いのちを守る、防災・災害に強いまちづくりについて(第1回)
 (1)台風19号等水害対応の検証と今後の改善について
 (2)夏井川等の河川改修などの水害対策について

2 いのちを守る、福島第一原発事故の現状とタンク貯蔵汚染水の海洋放出について(第2回)
 (1)原子力緊急事態が進行中の福島第一原発事故の現状等について
 (2)タンク貯蔵汚染水の海洋放出について

3 阿武隈山地における風力発電事業による土砂災害等の未然防止について(第3回)
 (1)(仮称)阿武隈南部風力発電事業における土砂災害等の対策について
 (2)(仮称)三大明神風力発電事業における土砂災害等の対策について

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大きな第三点は、阿武隈山地における風力発電事業による土砂災害等の未然防止について、です。

環境アセスが続いております阿武隈山地の大規模風力発電事業計画について、台風19号等による夏井川流域等の豪雨災害を踏まえ、いわき地域学会など6市民団体が賛同して「山間部の大規模な開発は広範囲の森林伐採を伴い、山の保水力の低下により今以上に土砂崩れや下流域での洪水被害が危惧され」るとして、市長に大規模風力発電事業の見直しを求める要望書が提出されました。

1点目は、(仮称)阿武隈南部風力発電事業における土砂災害等の対策について、です。

⑯まず、台風19号等による夏井川上流部の被害等について、主な被害状況はどのようなものか、お尋ねします。
—答弁(農林水産部長)
  (仮称)阿武隈南部風力発電事業予定地付近の夏井川流域の被害状況につきましては、小川地区の林道母成線において、路肩崩落等が約50mにわたって発生するとともに、背戸峨廊においても、登山道の一部が損壊するなどの被害が発生し、現在、入山禁止としております。

⑰次に、(仮称)阿武隈南部風力発電事業における土砂災害等の対策ついて、環境影響評価の現状はどうなっているか、お尋致します。
—答弁(生活環境部長)
 (仮称)阿武隈南部風力発電事業につきましては、現在、環境影響評価法に基づく環境影響評価の手続中であり、平成30年7月6日に公告された環境影響評価準備書によりますと、造成等の施工による水環境への影響に係る環境保全措置として、沈砂池や土砂流出防止柵等の設置、改変面積及び樹木伐採を可能な限り小さくすることなどにより、造成等による影響の低減が図られる計画となっております。

⑱次に、約80haの稜線を含む山林の大規模な林地開発について、本事業がさらなる災害を誘発しないと言い切れるのか、お尋ねします。
—答弁(農林水産部長)
 当該事業については、現段階において、詳細な工事内容や安全対策等が明らかとされていない状況にあることから、市としましては、災害を誘発するか否かを判断することは困難な状況であります。
 なお、当該用地は国有林にあることから、今後、事業者が行う土地使用許可申請の際には、国が土砂の流出や水害を発生させる恐れがないか等を判断し、安全性が認められた場合において、土地使用を許可することとなります。

⑲次に、夏井川上流の「水源涵養保安林」の解除について、解除して風車設置を許可することは、水源地が荒れ、保水力を低下させ、下流域の土砂災害や洪水をさらに誘発し、いわき市民の水道水に影響が出ることも懸念されるため、本市として、その解除は認めない対応をとるべきではないか、お尋ねします。
—答弁(農林水産部長)
 事業者が国に対し保安林解除の申請を行う場合、保安林の解除について、市の同意書の添付が必要となりますが、現時点におきましては、詳細な工事内容等が明らかとされていないことから、同意の是非について判断することは困難となっております。

⑲-2 現時点では、判断は困難だということでありますが、今後事業者から具体的に保安林関連の解除の手続きが出てきた場合には、今回の気候危機による台風被害というような現状を重く受け止めて、その総括に立って土砂災害等の未然防止ということを担保するような対応をとるべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか
—答弁(農林水産部長)
 保安林の解除の申請における市の同意にあたっては、工事の内容、今回の台風被害の状況等も勘案しながら、その是非について判断してまいりたいと考えております。

2点目は、(仮称)三大明神風力発電事業における土砂災害等の対策について、です。

⑳まず、台風19号等による(仮称)三大明神風力発電事業地域の土砂災害や生活水への影響等について、本市は被害をどう把握しているか、お尋ねします。
—答弁(土木部長)
 (仮称)三大明神風力発電事業予定地付近における令和元年東日本台風等による土砂災害等につきましては、河川では、折松川、天王川、及び上遠野川等におきまして計7箇所、林道では、遠野町上根本地内外におきまして計4路線の土砂流出を伴う被害があったところであります。

21、次に、被害があったところです。事業地域の大半が国交省ハザードマップの「土石流危険渓流」の指定区域であり、福島県河川情報システムでも「土石流危険個所」、関東森林局山地災害危険地区図でも「崩壊土砂流失危険地区」に指定され、住民の住む麓の地域が土砂災害警戒区域や特別警戒区域となっており、住民が不安を覚えています。本市は住民の不安はとりのぞかれたと理解しているのか、お尋ねします。
—答弁(生活環境部長)
 風力発電事業につきましては、住民の皆様の十分な理解のもと、適切な環境保全措置を講じたうえで実施されるべき事業であることから、これまで環境影響評価法の手続において、事業者及び県に対し、住民の皆様の理解の醸成を図るとともに、環境全般への影響の回避・低減を図ったうえで、環境保全に十分配慮しながら、事業を進めるよう意見しているところであります。
 市といたしましては、今後におきましても、事業者に対し、周辺住民の皆様へ事業による環境への影響を積極的かつわかりやすく説明するとともに、意見や要望など住民の皆様の不安に対しては、十分な説明や誠意を持って対応するなど、引き続き、誠実に理解の醸成を図るよう意見・指導してまいりたいと考えております。

22、次に、土砂災害や生活水への影響等の未然防止について、本市は事業者に対して土砂災害の影響評価を求め、住民の安全・安心の確保を実現すべきではないか、お尋ねします。
—答弁(生活環境部長)
 (仮称)三大明神風力発電事業につきましては、環境影響評価法に基づく環境影響評価準備書の手続において、県に対し、土砂災害警戒区域等に近接している風力発電施設の位置変更や減数を検討することや、地下水や湧水などに係る事前・事後モニタリングを実施することなどについて意見したところであります。
 市といたしましては、今後、当該意見や令和元年東日本台風による被害などの環境影響評価書への反映状況について確認するとともに、住民の皆様の安全・安心を確保する観点から、地元自治会、事業者及び市の三者による風力発電施設の運用・管理等に関する三者協定の締結について、協議を進めてまいりたいと考えております。

23、区長さんの同意と住民の反対署名数について、住民の8割の反対署名は重く、本市はその意思を反映する対応をとるべきではないか、お尋ねします。
—答弁(生活環境部長)
 (仮称)三大明神風力発電事業に対する8割の地元世帯の反対署名につきましては、県に対して提出されたものでありますが、一方で、事業実施区域の行政区におきましては、当該行政区の約8割の世帯が、事業にかかる同意を支持する署名を県へ提出したと聞いております。
 このような状況から、市といたしましては、事業者に対し、住民の皆様の安全・安心を確保する観点から、事業の実施にあたっては、誠実に理解の醸成を図るよう意見・指導しているところであります。

24、合同会社ユーラス三大明神について、資本金100万円という規模ですが、事業や事業終了後の対応等への資力が担保されているのか、お尋ねします。
—答弁(生活環境部長)
 合同会社ユーラス三大明神につきましては、(仮称)三大明神風力発電事業の事業者である株式会社ユーラスエナジーホールディングスが、当該事業の運営を目的に、100%の出資により設立した法人であり、事業運営の業態の一つであります。
 このようなことから、市といたしましては、今後の地元自治会、事業者及び市の三者による風力発電施設の運用・管理等に関する三者協定については、株式会社ユーラスエナジーホールディングスを含めた協定書の締結に向けて、協議を進めているところであります。

25、「水源涵養保安林」の解除について、本市は住民の安全と生活の安定を第一に考えて、「合同会社ユーラス三大明神風力」による保安林解除の申請に対し、県及び国にその解除は認めない対応をとるべきではないか、お尋ねします。
—答弁(農林水産部長)
 事業者が国に対し保安林解除の申請を行う場合、保安林の解除について、市の同意書の添付が必要となりますが、現時点におきましては、詳細な工事内容等が明らかとされていないことから、同意の是非について判断することは困難となっております。

25-2 今般の台風19号の影響、気候危機による影響の甚大化、被害の広域化というようなことを考えますと、きちんと影響の評価をした上で被害の未然防止という立場に立って、保安林の解除についても考えていくべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
—答弁(農林水産部長)
 保安林の解除の判断にあたりましては、その詳細な工事内容をよく吟味するとともに、今回の台風等の状況、地域の状況なども勘案しながら適正に判断してまいりたいと考えております。

25-3 風力発電事業による土砂災害等の未然防止の観点からも、従来の導入促進一本槍から、市民の安全・安心を第一に考えて、適地不適地のゾーニングを行うなど、環境に調和した適正導入に転換すべき時ではないかと思うのですが、市長のご所見を伺います。
—答弁(市長)
 ただいま議員ご指摘のゾーニングにつきましては、この風力発電施設は、一自治体のみならず広域にわたるケースも考えられますことから、こういったことについては、県が判断することではないかと思っております。

 これについて、県が県がと、広域自治体が判断する、と本市は逃げを打っていますが、前にも紹介したように浜松市では、基礎自治体でゾーニングをやっているわけです。それはこういう気候変動の時期、あるいは、様々な変化に対して対応するようにとを考えると、適地と不適地をきちんとゾーニングして適正な風力の導入を図るということに転換していかないと。一方では、風力がイノベーションコーストの大きな柱だと言い続けていくのであれば、それに対応した対策をきちんと取っていかなければならない、ということが自明ではないかと思われます。今後とも、この件については、取り上げてまいりますから執行部も検討して行っていただきたいと思います。
 以上で、わたくしの質問を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。

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by kazu1206k | 2020-03-03 06:07 | 議会 | Comments(0)

佐藤かずよし


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