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9割が海洋放出反対、85%が福島県外でも意見聴取を、漁協にアンケート

 FoE Japanから「処理汚染水について6都県の漁協にアンケート」調査報告が届きました。
 岩手、宮城、福島、茨城、千葉、東京の6都県の134漁協にアンケートを送付し、42件の回答を得た結果、9割が海洋放出に「反対」、85%が「福島県外での意見聴取を行うべき」と答えました。以下に紹介します。

処理汚染水について6都県の漁協にアンケート
9割が海洋放出に「反対」、85%が「福島県外での意見聴取を行うべき」

https://www.foejapan.org/energy/fukushima/200519.html

国際環境NGO FoE Japanは、福島第一原発でたまり続ける処理汚染水について、漁業者の意見を明らかにするため、岩手、宮城、福島、茨城、千葉、東京の6都県の海に港をもつ漁協のうち、住所が把握できた134の漁協にアンケートを送付し、42件の回答を得ることができました。

処理汚染水の海洋放出については、「賛成」1、「反対」38、「どちらでもない」3と、9割が反対でした。反対の理由としては、「風評被害が長期化し、復興の妨げになる」、「いくら安全だと言われても、必ず風評被害がでる」と風評被害への懸念を挙げる回答が多く、また、「海洋汚染による実被害」「内部被ばくによるリスク」を挙げた漁協もありました。「ALPSの汚染水を海洋放出することは絶対受け入れられない」「漁業に携わっている者として海洋放出については絶対にしてほしくない」「海洋放出は漁業者にとって死活問題である」といった強い意見が目立ちました。

また、水蒸気放出については、「賛成」2、「反対」33、「どちらでもない」5で、こちらも反対が賛成を大きく上回りました。

「大型タンクで保管する」、「モルタル固化による処分」といった案についての意見をたずねたところ、いずれも賛成が反対を上回りました。

大型タンク保管については、「賛成」16、「反対」8、「どちらでもない」17で、「賛成」と回答した理由としては、「タンク保管を行い時間もかけ放射性物質がすべて取り除けるまでの技術開発をすべき」「減衰をまつべき」などでした。
「反対」とした回答では、「漏洩リスクがある」「いずれ海に流さざるをえない」などの理由が挙げられていました。また、「最終処分をどうするのか」といった疑問もありました。

モルタル固化処分については、「賛成」16、「反対」6、「どちらでもない」18でした。大型タンク案よりもモルタル固化案を支持した組合も複数あり、その理由として「海洋等への流出のリスクがない」「半永久的に遮断できる」といった点を挙げました。

一方で、大型タンク保管についても、モルタル固化処分についても、「はじめてきいたので情報がない」「判断がつかない」などの理由で、「どちらでもない」という回答が多くを占めました。検討されるべきさまざまな選択肢についての情報が行き渡っていないことがわかりました。

経済産業省が進めている「御意見を伺う場」について、福島県外でも実施するべきかどうか尋ねたところ、「県外でも行うべき」という回答が34で、「県内の意見聴取のみで十分」という回答(5件)を大きく上回りました。「県外で行うべき」という回答の理由としては、「福島県だけの問題ではないから」「県境を越えて影響が広がるから」などでした。

経産省が現在、一般からの意見を書面で募集していますが、意見を提出する予定があるかどうかたずねたところ、「はい」5、「いいえ」6、「わからない」29であり、意見募集に応じることのハードルの高さがうかがえました。

自由回答欄には、「漁協としてはとにかく海洋放出をされては困る」「東日本大震災から9年経過し、ようやく立ち直って頑張っている漁業者を裏切るような行為はやめてほしい」「国策として進められてきた原発、その汚染処理処分について、国や電力会社の体制、原子力プラントメーカー各社、その恩恵をうけてきた首都圏の人々は、福島の問題としているようで、あまりに他人事のように感じられる」「いままでの東電の対応に対する不信感は根強いと思う。その中でいくら安全だと言われても信じられない」などの厳しい意見がみられました。

福島第一原発から比較的距離の離れた東京都(島嶼部を含む)の組合からも、「陸上管理のもと、安心安全な確かな対応でなければ、風評被害、実害が予想される」「福島漁連から経産大臣宛ての(海洋放出に反対する)意見書に賛成」「福島県だけに重荷を背負わせているように思うので、全国の関連団体に意見を聴いて、打開策を見出してほしい」などと、福島の状況に思いを寄せる回答が寄せられました。

経済産業省は、ALPS処理汚染水に関して、福島県で2回、東京で1回、「御意見を伺う場」を開催していますが、意見を述べるのは経済産業省が選んだ産業団体・自治体のみであり、一般市民については書面でのみ意見を受け付けるのみとなっています。

FoE Japanはこのアンケートの結果を経済産業省に提出し、各地での公聴会の開催を求めていく予定です。

(アンケート実施期間:2020年4月15日~5月1日)

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by kazu1206k | 2020-05-19 22:57 | 脱原発 | Comments(0)

佐藤かずよし


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