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全漁連、汚染水の海洋放出に断固反対の決議

 6月23日、全国漁業協同組合連合会は、「2020年度通常総会」を開き、「福島第一原子力発電所事故に伴う汚染水の海洋放出に断固反対する特別決議」を全会一致で採択しました。
 新型コロナウイルスの感染拡大防止に国民が努力し続ける中で、「広く国民全体で議論すべき重要な問題が一部の関係者で進められていることに、我々は強い不信と憤りを禁じ得ない」と表明し、海洋放出で「全国の漁業者が進めてきた我が国水産物の信頼回復に向けたこれまでの努力を水泡に帰すのみならず、我が国漁業の将来にとって壊滅的な影響を与えかねない重大な問題」と強調し、関係者の理解なく放出をしないよう求めました。

福島第一原子力発電所事故に伴う汚染水の海洋放出に断固反対する特別決議
 福島第一原子力発電所事故に伴う「多核種除去設備等処理水(A LPS処理水)の取扱いに関する小委員会」がとりまとめた「水蒸気放出及び海洋放出が現実的な選択肢であり、海洋放出の方が確実に実施できる」との報告書を踏まえ、政府において、その処分方法を含む取扱方針を決定する検討が行われている。

 漁業者はもとより、全国民を挙げて新型コロナウイルス感染症の拡大防止と、その甚大な影響からの回復に向け懸命な努力を続けている中で、このような広く国民全体で議論すべき重要な問題が一部の関係者で進められていることに、我々は強い不信と憤りを禁じ得ない。

 我が国の沿岸漁業者は、これまで、廃炉の促進、汚染水問題の収束に向けた取組の必要性に理解を示し、苦渋の決断ながら地下水バイパスやサブドレンの運用などに協力してきたところである。

 しかしながら、汚染水であるALPS処理水の海洋放出は、国内外における風評被害の更なる広がりなど、地元はもとより、全国の漁業者が進めてきた我が国水産物の信頼回復に向けたこれまでの努力を水泡に帰すのみならず、我が国漁業の将来にとって壊滅的な影響を与えかねない重大な問題である。

 国は、これまで我々漁業者に回答してきた、「汚染水について関係者の理解なしに放出は行わない」とする方針を遵守していかなければならない。

 JFグループは、これまで一貫して主張してきたとおり、全国の漁業者、国民の理解を得られない汚染水の海洋放出に断固反対する。

以上、決議する。 2020年6月23日

全国漁業協同組合連合会 通常総会









 
by kazu1206k | 2020-06-23 22:53 | 脱原発 | Comments(0)