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東電交渉、汚染水の海洋放出中止を再要請

 7月8日午後、脱原発福島ネットワークなど県内10市民団体による東電交渉(再開第54回)が開かれました。
 冒頭、「トリチウム等タンク貯蔵汚染水の海洋放出に反対し陸上保管を求める要請書」(下記参照)を読み上げて提出。
 要請内容は、以下の4項目です。
 1、福島第一原発事故のトリチウム等タンク貯蔵汚染水の海洋放出等は実施しないこと。
 2、トリチウム等タンク貯蔵汚染水の処分について、市民説明会を実施すること。
 3、トリチウム分離技術の開発実用化、タンク貯蔵汚染水の大型タンク保管やモルタル固化保管など陸上保管について、更なる検討を行うこと。
 4、凍土遮水壁の間から侵入する地下水と破損した建屋開口部からの雨水の侵入を防止すること。

 その後、2月12日提出の質問事項のうち、汚染水の海洋放出への回答と質疑が行われました。やりとりの概要は以下の通りです。

●質疑の内容

1、2月12日提出の質問事項
 (3)タンク貯蔵汚染水の海洋放出について
   冒頭で、東電側から「検討素案」について説明。
ア、経済産業省のALPS小委員会の報告書について、「海洋放出」と「水蒸気放出」の2つを「現実的な選択肢」とし、海洋放出は国内の原発で実績があるから「より確実に実施できる」として、陸上保管を求める漁業者や海洋放出反対とする県民世論の声を無視していることの東京電力としての評価
・回答
 福島県内の自治体や県漁連から多くの反対の声を承知している。ご意見を伺う場を経て、国が今後の方針を示すので、弊社としては、国の方針を踏まえて、丁寧に対応する。

 ・質疑
ー市民:住民の声は無視するのか?
ー東電:そういうわけではない。ご意見を伺う場、パブコメを踏まえて、方針が示されるので、それに従う。
ー市民:ご意見を伺う場は、県民の声を聞いたことになるのか?
ー東電:国の方針に従うのみ。
ー市民:東電は国方針に通りにやってきたのか?
ー東電:原子力発電は国の認可なので国に従う。勝手にこちらからの意図で国を動かしてきたことはない
ー市民:風評対策、福島の米は表に出せないという東京の米屋さんが大勢。また、40年の海洋放出の保証はあるのか?
ー東電:そういう米店の情報があるなら頂きたい。確認できれば当方からも対応する。賠償、風評被害が起きないようにするのが基本。発生すれば適切に対応する。風評被害が全くないとは言えない。
ー市民:福島産のコメと黒毛和牛の小売価格は全国平均より高かったが、回復していないが?
ー東電:価格は、賠償で統計を取っているが、現時点ては資料がない。販促はしてきた。→次回、資料回答。

イ、今後の対応について、東京電力としての対応方針。
・回答
 今後の対応方針は、国の基本方針が示されると認識。それを踏まえて適切に対応する。

 ・質疑
ー市民:適切に賠償は、ADRの例から信用できない。「海洋放出設備の概念」は?
ー東電:方針はいまだ検討中なので、放出は確かだが、決定していない。
ー市民:東京湾に流すシミュレーションはないのか?
ー東電:意見を伺う場の資料として作った資料。
ー市民:東電は国の意見を重視するのか?福島の意見を重視するのか?
ー東電:国は福島の意見を聞いて方針を決める。
ー市民:1F全体でトリチウムは2,069兆ベクレル(タンク内860兆ベクレル、残り建屋内残留水1,209兆ベクレル)放出なのだから、そのシミュレーションを出すべき?
ー東電:次回、回答

ウ、汚染水貯蔵管理及び処理費用について、これまでとこれからの費用及び財源
・回答
 回答は、差し控えさせて頂きたい。トータルで年間2000億円。

 ・質疑
ー市民:なぜ、控えることができるのか?次回、再回答を求める。

2、その他
ー市民:第一原発作業員の外部被曝、月別の集団線量。年によって変動が大きいのでは?
ー東電:次回、回答。
ー市民:7月5日東京新聞の報道。炭素14は、ALPSで取れないのか?
ー東電:とれない。
ー市民:JVの原状回復工事は?
ー東電:次回、回答。

トリチウム等タンク貯蔵汚染水の海洋放出に反対し陸上保管を求める要請書

東京電力ホールデングス(株)代表執行役社長 小早川 智明 様       2020年7月8日
 
 東京電力福島第一原発事故は、未だ、政府の原子力緊急事態宣言が解除されず、住民避難が続いています。
 タンク貯蔵汚染水は、東京電力福島第一原発事故に発生原因がある液体放射性廃棄物であり、貴社が発生者責任の原則のもと、厳重に管理し処分しなければならないものです。貴社は、特定原子力施設である福島第一原発における液体放射性廃棄物について、法に基づき、適切な方法により安全に管理しなければならない義務があり、国民の生命・財産を守るため、高度な注意義務を果たすことが求められています。汚染水問題の解決には、失敗した凍土遮水壁の間から侵入する地下水と破損した建屋開口部からの雨水の侵入を防止することが先決で、必要不可欠です。
 タンク貯蔵汚染水には、トリチウムだけでなくストロンチウム90など他の放射性核種が含まれ、タンク群の72%に基準値超えの放射性物質が含まれルトされており、海洋放出前に二次処理するというものの、これらの放射性核種が完全に取り除ける保証はありません。1月時点で総量860兆ベクレルとされるタンク貯蔵トリチウムが海洋放出されれば、こうした放射性物質も同時に放出され、生物濃縮や健康影響の懸念が払拭されていません。
 タンク貯蔵汚染水=液体放射性廃棄物は、放出に関する環境アセスと総量規制も実施しないままに放出することは許されず、予防原則に立って、タンク保管やモルタル固化保管等安全な陸上保管を進めることが現実的であり、被災者である福島県民はじめ国民の生命・財産を守るための賢明な選択です。
 コスト優先の海洋放出ありきの処分方針は、東日本大震災と原発事故から再生の途上にある、福島県の漁業関係者はじめ、農林水産業、地域の社会経済に大きな打撃となり、甚大な影響を与えるものです。
 だからこそ、「関係者の意見を伺う場」での福島県漁連はじめ福島県内農林水産団体の反対意見を筆頭に、福島県内関係自治体や20市町村議会も海洋放出に反対し陸上保管の継続などの慎重な対応を求めています。トリチウム等タンク貯蔵汚染水の海洋投棄等は、原発事故後の復興をめざす福島県民と県内の農林水産業=第一次産業に深刻な打撃を与えるもので、「人間の復興」に逆行する行為で許されるものではありません。この際、わたしたちは、下記の通り要請し、速やかな回答を求めます。


1、福島第一原発事故のトリチウム等タンク貯蔵汚染水の海洋放出等は実施しないこと。
2、トリチウム等タンク貯蔵汚染水の処分について、市民説明会を実施すること。
3、トリチウム分離技術の開発実用化、タンク貯蔵汚染水の大型タンク保管やモルタル固化保管など陸上保管について、更なる検討を行うこと。
4、凍土遮水壁の間から侵入する地下水と破損した建屋開口部からの雨水の侵入を防止すること。

命を守る三春の会   風下の会福島   脱原発の日実行委員会福島  脱原発福島ネットワーク
脱原発緑ネット  ハイロアクション福島  福島原発30キロひとの会  双葉地方原発反対同盟 
フクシマ原発労働者相談センター    ふくしまWAWAWA―環・話・和―の会
by kazu1206k | 2020-07-08 23:20 | 脱原発 | Comments(0)

佐藤かずよし


by kazu1206k