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東電交渉、市民説明会の実施を求める

 917日午後、脱原発福島ネットワークなど県内10市民団体による東電交渉(再開第55回)が開かれました。
 今回は、78日に提出した「トリチウム等タンク貯蔵汚染水の海洋放出に反対し陸上保管を求める要請書」への回答と質疑が行われました。
 要請内容は、以下の4項目です。
 1、福島第一原発事故のトリチウム等タンク貯蔵汚染水の海洋放出等は実施しないこと。
 2、トリチウム等タンク貯蔵汚染水の処分について、市民説明会を実施すること。
 3、トリチウム分離技術の開発実用化、タンク貯蔵汚染水の大型タンク保管やモルタル固化保管など陸上保管について、更なる検討を行うこと。
 4、凍土遮水壁の間から侵入する地下水と破損した建屋開口部からの雨水の侵入を防止すること。

やりとりの概要は以下の通りです。

⑴ 78日に提出した「トリチウム等タンク貯蔵汚染水の海洋放出に反対し陸上保管を求める要請書」への回答と質疑

1、福島第一原発事故のトリチウム等タンク貯蔵汚染水の海洋放出等は実施しないこと。


・回答
 ALPS処理水の扱いについては、20202月に取りまとめられた、ALPS等処理水の扱いに関する小委員会の報告書、また20204月より開始された国主催の「ご意見を伺う場」での意見を踏まえて、今後、国から基本的な方針を示されると認識しております。当社は、それを踏まえて、適切に対応していきます。

・質疑
ー市民:海洋放出するのか?しないのか?
ー東電:国の決定を踏まえて、適切に対応する。
ー市民:ご意見を伺う場での意見をどう捉えているのか?認識は?
ー東電:情報としては捉えている。厳しい意見も多いと捉えている。海洋放出の反対も多い。
ー市民:「厳しい」とは?
ー東電:「厳しい」というのは、不適切。

ー市民:検討素案はなんだったのか?
ー東電:小委の報告を受け、国の指示で素案を作成した。
ー市民:大臣は東電の考え方を示すよう指示したのか?
ー東電:大臣の話は、確認していない。

ー市民:東電も二つの方法しかないと考えているのか?
ー東電:検討していないが、タンク増設はできないという検討はしている。土地の用途変更は前提条件が変わるので大変。
ー市民:廃炉は、元の更地にと考えるが、全部なくなるのか?
ー東電:廃炉は、全部のリスクをなくすこと。最終がどうなるのか明確ではない。危険性をなくすのが当面の廃炉の目標。
ー市民:「関係者の理解なくして進めない」というサブドレン回答時の関係者とは誰か?
ー東電:次回、回答。

ー市民:炭素14は全ベータでデータを出したからでは?
ー東電:あと出しではない。100分の1基準で出したから。
ー市民:「ハイロミチ」の科学分析室の服装は嘘ではないか?

ー東電:次回、回答。

ー市民:東京パワーテクノロジ−110人が分析しているのか?東電社員の関わりは?

したのか?

ー東電:次回、回答。

ー市民:二次処理性能試験の喧嘩の公表のあり方、第3者機関のテェックを要望する。
ー東電:上層部に伝える。

ー市民:ご意見を伺う場での大井川茨城県知事の発言をどう判断しているのか?
ー東電:承知しているが、評価する立場ではない。


2、トリチウム等タンク貯蔵汚染水の処分について、市民説明会を実施すること。

・回答
 ALPS処理水の扱いについては、20202月に取りまとめられた、ALPS等処理水の扱いに関する小委員会の報告書、また20204月より開始された国主催の「ご意見を伺う場」での意見を踏まえて、今後、国から基本的な方針を示されると認識しております。当社は、それを踏まえて、適切に対応していきます。

・質疑
ー市民:市民説明会を実施することが必要だ。再回答を求める。
ー東電:次回、回答。


3、トリチウム分離技術の開発実用化、タンク貯蔵汚染水の大型タンク保管やモルタル固化保管など陸上保管について、更なる検討を行うこと。


・回答
 ①トリチウム分離技術の開発実用化について、水素同位体濃縮は一部実用化され、カナダ、アメリカ、イギリスのほか、韓国、ルーマニア始め、わが国でも新型転換炉ふげんの減速材である重水生成用にプラントが建設された経緯があります。(現在は廃止済み)ただし、それらのプラントにおいてトリチウム分離後の低濃度であっても、福島第一における処理水中に含まれるトリチウムの濃度より数桁高く、さらに処理量は福島第一で必要な処理料と比較して極めて少なく、福島第一の処理水への適用は非常に困難です。このような観点から、現時点においても、直ちに実用化できる段階にある技術は確認されていないと判断。また、国のトリチウム水タスクフォースで実施された実証試験結果においても直ちに実用化できる技術が確認できなかったと承知している。加えて、近畿大学の件など、その後確認された技術においては、資料調査だけでなく、必要に応じて直接ヒアリングをするなど当社自らが確認しておりますが、現時点においても福島第一の処理水からトリチウム除去に直ちに実用化できるものは確認されておりません。今後も、このような情報を広く集め、新情報が得られた場合、その有効性を確認して参ります。

 ②大型タンク保管について、放出以外の処分方法については小委報告書にある通り、現実的な選択肢としては課題が多いとされております。大型タンクを採用しても、これまで設置してきたタンクと設置面積あたりの容量効率は大差なく、保管容量も増えません。また、設置期間が長期であることや破損した際に漏洩量が膨大になる等の懸念があります。

 ③モルタル固化保管について、放出以外の処分方法については小委報告書にある通り、現実的な選択肢としては課題が多いとされております。地下埋設(モルタル固化)については、固化による体積が3〜6倍となり、貯蔵継続するよりも敷地が必要。また、固化による発熱があるため、水分蒸発があり、トリチウムの水蒸気放出となります。

・質疑
ー市民:分離技術のヒアリングは近畿大学とどこか?

ー東電:近畿大学のみ。
ー市民:実用化できない理由は?
ー東電:次回、回答

ー市民:分離技術、国のタスクフォースの評価、東電としてレビュー検証したか?
ー東電:次回、回答。
ー市民:大型タンク、志布志や苫小牧など今までリスクはなかったのでは?
ー東電:体積同じで、1000トンが簡易に作れる。リスクは漏洩リスク。
ー市民:モルタル固化、サバンナリバーについて、東電としての評価は?

ー東電:次回、回答

4、凍土遮水壁の間から侵入する地下水と破損した建屋開口部からの雨水の侵入を防止すること。

・回答
 陸側遮水壁を横断する構造物の一部で地下水の混入経路となっている可能性がありますが、降雨が少ない時期には、地下水の管理上支障となっていると考えます。今後は、雨水浸透防止対策として、1〜4号機建屋周辺の陸側遮水壁内側について、2023年度内に5割程度の敷地舗装を完成させ、その後廃炉作業を調整の上、進めていく予定です。また、建屋屋根破損部の補修については、2023年どころまでに全て補修完了を目指します。


・質疑
ー市民:陸側遮水壁は失敗策ではないか?

ー東電:失敗とは考えていない。

ー市民:凍土技術はWH社か?
ー東電:一般的技術、どことは承知していない。
ー市民:規制委員会も効果思ったほどでないとの評価。サブドレン増やした、陸側遮水壁は失敗認めるべき。

⑵ その他


以下の項目、東電:次回、回答。

ー米と黒毛和牛の未回復と賠償

第一建屋内残留水を含めたシミュレーション

―汚染水の貯蔵管理及び処理費用
ー第一原発作業員の外部被曝、月別の集団線量。年によっての変動。

JVの原状回復工事











by kazu1206k | 2020-09-18 22:51 | 脱原発 | Comments(0)

佐藤かずよし


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