いわき市議会10月臨時会が10月7日(水)の1日間の日程で開催されました。
今回の臨時会は、9月の一般選挙後初めて開かれる議会です。臨時会は、正副議長選挙や常任委員会委員・議会運営委員会員の選任、監査委員選任の同意などを行い、いわき市議会の新たな体制を決めました。
臨時会では、正副議長選挙で、正副議長を志す議員の所信表明会が初めて開催されました。
これは、わたくしが所属する、いわき市議会創世会が、開かれた議会を目指す議会改革の一環として、市民への説明責任を果たし選出過程の透明性を確保するため、2012年に提案したもので、昨年12月に制定された「市民とともに未来をひらくいわき市議会基本条例」に盛り込まれ、今回実現したものです。
わたくしは、今回、副議長に立候補し、所信表明会で所信表明をさせていただきました。(下記に掲載)
選挙は単記無記名投票で行われました。議長選挙が大峯英之議員(志帥会)19票、赤津一夫議員(自民党一誠会)16票、菅野宗長議員(共産党市議団)2票となり、副議長選挙が佐藤和良(創世会)18票、安田成一議員(つつじの会)17票、無効2票となり、大峯英之議員が新議長、佐藤和良が新副議長に選ばれました。
*改選後の新たないわき市議会の会派構成は、以下の通り6会派です。
議会運営委員会に委員を出す交渉会派は、構成員3名以上です。
志帥会 11名(自民11)
自民党一誠会 9名(自民9:うち新人4名)
創世会 7名(無所属3+国民1+立憲1+社民2:うち新人1名)
公明党 4名
つつじの会 3名(連合系)
共産党 2名(うち新人1名)
清政会 1名(自民1)
●いわき市議会副議長選挙の所信表明
創世会の佐藤和良です。いわき市議会副議長選挙の立候補あたり、所信の一端を述べさせていただきます。
私は、初当選以来、今期で5期目となりました。今次選挙では、新型コロナウイルス感染症対策の充実、災害に強いまちづくり、子育て環境の整備・福祉の充実、農林水産業の再生と中小・小規模企業の活性化、放射能汚染水の陸上保管と原発作業員の待遇改善など「5つの約束」を訴え、市民の皆様からご支持を頂戴いたしました。
あらためまして、これまで育てていただきました市民の皆様、先輩諸氏に感謝申し上げますとともに、これからも、初心を忘れず、市民の命とくらしを守るために邁進する決意でございます。
さて、本市議会は、議会改革の取組を積極的に推進し、市民に信頼される議会を実現して、市民福祉の向上と市政発展に寄与するため、議会と議員の活動原則などを定めた「市民とともに未来をひらくいわき市議会基本条例」を、令和元年12月定例会において可決・制定しました。
同条例第7条は「議会は、議長及び副議長の選挙に関し、市民への説明責任を果たすとともに、その選出過程の透明性を確保するため、議長及び副議長を志す議員が議会運営に係る所信を表明する機会を設けるものとする」とし今回の所信表明会の開催に至りました。
わたくしども創世会が、2012年10月の各派代表者会議で、開かれた議会をめざす議会改革の一環として、「いわき市議会正副議長選挙に係る所見発表に関する要領(案)」を提案して以来8年にしてこの所信表明会が実現されましたこと、誠に感慨深いものがあります。
現在、東日本大震災と原発事故から10年目に入り、新型コロナウイルス感染症の只中にあって、いわき市政を取り巻く諸課題も山積しております。
こうした情勢にあって、わたくしは、まず第一に、議会基本条例に基づく議会の機能強化が重要と考えます。
具体的には、1点目として、本市の「意思決定機関」である本議会の審議及び審査の充実と活性化、です。
まず、本会議の審議及び委員会審査の充実をはかり、行政監視を強めるために、コロナ禍にあっても本会議の審議及び委員会審査に十分な時間を確保すること、さらに合議制の「意思決定機関」として、委員会審査における議員間討論など議員相互による議論を活性化すべきと考えます。
2点目として、市民への広報広聴と政策形成機能の強化、です。
まず、市民への広報広聴は、引き続き多様な媒体による情報発信と議会報告会の定期的な実施を進めること。また、政策形成機能として、諸課題の研究調査、市民及び関係団体等との意見交換会を実施して、政策立案と政策提案を進めることです。
第二に、コロナ禍を踏まえ、市民を守る危機管理と感染症対策への議会としての対応の強化です。 そのために、理事者と議会の協働関係を創出すること。さらに、議会としての業務継続計画(BCP)を策定すること。これらについての議論を深めるべきと考えます。
第三は、さらなる議会改革の推進です。
正副議長は、地方自治法上、任期4年ですが、平成30年の全国市議会議長会の調査では、全国815市中641市で議長任期に関する申合せや慣例があり、その内訳は任期4年が13市、任期2年が437市、任期1年が191市とされています。本議会においては、2004年以降、任期4年が3期12年、2年交代が1期4年でした。近年は、1会派で正副議長を独占して2期8年継続しました。
そこで、公正な議会運営をめざし、議長任期について、議会改革推進検討委員会の中で議論を深めていくべきと考えます。わたくし自身、選出された暁には任期2年として身を処していきます。
議会改革の基本は、議員の意識改革です。山積する課題に対して調査、研究、審議を尽くし、意見を出し合い議会として合意形成を図り、よりよい結論を一つ一つ導き出していければと考えます。
最後に、公正な議会運営、求められている議会改革の責任の一端を私、佐藤和良に担わせていただきたく、議員の皆様のご支援を賜りますよう、心からお願い申し上げまして、わたくしの所信表明といたします。ご静聴ありがとうございました。