人気ブログランキング | 話題のタグを見る

3月11日、決意を新たに原発事故被害者、被災者の生きる権利の確立を求める

 東日本大震災、福島原発事故から10年。鎮魂と慰霊の3月11日。
 この日が近づくと、辛く、悲しい思いが、ふつふつと込み上げてきます。そして、言い知れぬ憤り、取り返しのつかぬ悔しさが心に焼き付いて離れません。
 全ての被災者、被害者が癒しがたい記憶を持ち続けた10年でありました。生かされてきた10年でありました。去年明日を貫く、想い。
 あらためて犠牲となられた方々に哀悼の誠を捧げます。そして、今尚、避難生活を続ける万余の人々はじめ、被災された全ての方々にお見舞いを申し上げます。
 また、ここから一歩一歩、歩み始めます。
 
 3.11福島原発震災10回忌。コロナ禍の中、2011年3月11日19時3分に、政府が発出した原子力緊急事態宣言は依然として解除されていません。昨年11月現在、福島第一原子力発電所では、原子炉建屋から毎時約2.4万ベクレルの放射性物質を大気中に放出、1日あたり約4,000人以上の労働者が厳しい環境で事故収束作業に従事しています。
 2月13日の「2011年東北地方太平洋沖地震」の余震、福島県沖地震(M7.3、最大震度6強)では、東京電力福島第一原子力発電所1・3号機の原子炉格納容器の水位低下、1号機原子炉格納容器の圧力低下が判明。この地震で10年前の原発事故による損傷部分が拡大、建屋外への漏水による水位低下、露出した部分からの気体漏出による圧力低下とされ、3号機に去年設置した地震計2つが故障し地震データが記録できず、修理しない東京電力の危機管理・安全管理のとんでもない実態がまた明かになりました。10年前の東北地方太平洋沖地震の余震が続く中で、これ以上の地震に襲われたらどうなるのか。重大な警告と受け止め、直ちに対策を取るべき段階に入っています。
 30〜40年で廃炉という政府と東京電力の中長期ロードマップも10年が過ぎようとしており、その根拠の杜撰さは明白で、廃炉完了とはどういう状態なのか、あらためて根本的議論をする時にきています。
 タンク貯蔵汚染水の海洋放出計画も廃炉完了とはどういう状態なのか抜きには進められないのです。福島県内の農林水産団体の反対、福島県内72%の自治体議会が反対・慎重の意見書を政府に提出、世論が政府による海洋放出の処分決定を押しとどめています。政府と東京電力は、トリチウム分離技術の開発実用化、大型タンク保管やモルタル固化保管など陸上保管の具体的検討を進める時です。国際関係に配慮し、国会論議、全国各地での公聴会実施など国民的議論と合意のない処分決定はありえないのです。
 東京電力福島第一原発事故の責任を問い、事故の真実を明らかにする福島原発刑事裁判は、東京高裁での控訴審が動き始めます。東京電力旧経営陣の勝俣恒久、武黒一郎、武藤栄ら3被告人に対する、一昨年9月の東京地裁の無罪判決に対し、検察官役の5人の指定弁護士は、昨年9月控訴趣意書を東京高裁に提出。この春、被告弁護側の答弁書が提出され、公判期日が夏頃と想定されています。
 今、政府は、今後5年間を「第2期復興・創生期間」と銘打って、除染なき避難指示区域の解除、住民への長期低線量被曝を強制する帰還政策を強行していますが、過酷事故をなかったことにはできません。被害者を泣き寝入りさせようとする、政府と東京電力の強権に屈するわけにはいきません。

 鎮魂と慰霊の3月11日は、原発事故被害者、被災者の生きる権利の確立を求めて、決意を新たにする日です。あらためてしっかりと手をつなぎましょう。

以下に、2011年3月14日のブログを再掲します。

大地震、大津波、原発震災

大地震、大津波、原発震災_e0068696_0293758.jpg
生きています。
インターネット環境が3月11日夜から13日午後までダウンしていました。3.11の大地震、大津波、原発震災が人々を襲っています。水の確保、行方不明者、避難所、災害対策本部への対応など、朝から晩まで市民の被災対策に追われています。
大地震、大津波、原発震災_e0068696_23393819.jpg
原発震災がついに現実のものとなってしまいました。福島第一・第二原発の原子炉爆発の危機が続いています。営業開始40年の老朽炉第一原発1号機が炉心溶融をおこし、ベント管を開放して放射能を大気中に放出して放射能汚染がはじまり、水素爆発で原子炉建屋の上部が吹き飛びました。周辺住民の被曝がはじまっています。東京電力は喪失した冷却水・真水にかわり海水を注入しました。水蒸気爆発を阻止することが果たしてできるのか。大地震の際に稼動していた7機。プルトニウムとウラン燃料を装荷したプルサーマルの3号機の危機も続いています。
大地震、大津波、原発震災_e0068696_2341627.jpg
東電の情報隠しにあらためて怒りを感じます。国の危機管理体制の脆弱さが露呈しています。遅きに失した第一原発半径20キロ周辺住民の避難指示。病気で動けない人や介護が必要な人など、未だに580人の人たちが避難地域で孤立しています。6万4千人の避難民のうち、被曝されている方も数百人はくだらない状態です。
大地震、大津波、原発震災_e0068696_234020100.jpg
市長に市民の被曝対策で備蓄しているヨウ素剤の対応を要請しました。市長は県の判断を待つという話しでしたが、タイミングを誤らないように準備を急がねばなりません。避難できる人は早く100キロ程度移動してください。最低でも30キロ圏外に。あきらめないで頑張りましょう。









by kazu1206k | 2021-03-11 22:49 | 脱原発 | Comments(0)

佐藤かずよし


by kazu1206k