一昨年10月の令和元年東日本台風による甚大な被害を受けた地域の皆さんは、生活再建のため努力を積み重ねて参りました。いわき市は、いのちを守る、防災・災害に強いまちづくりを進めるため、福島県などと連携しながら、被害を受けた河川、林道、水道施設等の復旧と改良を進めています。
このうち、洪水により甚大な被害を受けた夏井川・好間川では、河川管理者である福島県が国より事業採択を受け、災害復旧とあわせて河川改良を行う「災害復旧助成事業」を実施。堤防の強化や河道掘削による断面確保を図るなど、引き続き災害防止に向け取り組んでいます。
この復旧事業の早期完成を図るため、福島県といわき市の関係部署が連携して、必要となる各種の協議・調整を円滑に進めることを目的に、いわき市副市長を委員長に福島県いわき建設事務所長やいわき市土木部長など23名の委員からなる「夏井川・好間川改良復旧事業に係る連絡調整会議」が設置されています。
3月17日には、いわき市役所本庁舎3階の災害対策本部会議室で、第3回連絡調整会議が開催され、工事の進捗状況、用地の取得や残土処理場の確保などの協議調整事項が協議されました。
概要は、以下の通りです。
夏井川の工事の進捗状況は、
①狭窄部伐木・掘削工ー夏井川では10件の狭窄部工事中、本年度末までに2件が完了。
②本格的な掘削工事ー14工区にわけ実施、5工区は本年1月着工、4工区は本年3月着工、5工区は本年10月着工。
③他事業の掘削工事ー小名浜四倉線六十枚橋の3箇所で本年1月着手。
好間川の工事の進捗状況は、
①狭窄部伐木・掘削工ー好間川では2件の狭窄部工事を実施中。
②本格的な掘削工事ー3工区にわけ実施、1工区は本年1月着工、2工区は本年4月着工予定。
③他事業の掘削工事ー助成区間上流の工事は本年3月完了。
課題への対応状況は、
①体制の強化ー新たに職員を増員配置。
②用地の取得ー17%の契約締結。相続未了地の法定相続人が用地取得上の課題。
③残土処理場の確保などー全360万m3のうち今年度約60万m3を搬出中。残について公募や他の公共事業流用のためのストックヤードの確保。
④地元の合意形成ーパンフレットの全戸配布、工事現場へに掲示板の設置、スーパー等店舗での進捗状況の広報。