6月29日、視覚障がい者を取り巻く、保健医療・生活福祉・社会参加などの課題解決や改善に取り組んいる、いわき市盲人福祉協会が、行政への要望活動を行い、いわき市長に対し要望書を提出しました。
この日は、村上会長と関副会長並びに顧問を仰せつかっております私も同行して、飯尾市保険福祉部長等に面会し、視覚障がい者を含む重度障害者に対する交通費助成金を現状の年額12,000円の15,000円への増額すること、並びに市道の薄く消えかかった白線の補修改善を要望しました。
視覚障がい者を含む重度障害者に対する交通費助成金の増額要望の理由については、バス路線の廃止や土日のバス運休という交通機関の現状、さらにガイドヘルパーの利用がヘルパーさんの不足により希望通りに対応していただけないことからタクシー利用が増加している実態などが訴えられました。
また、市道の消えかかった白線の補修改善要望については、視覚障がい者が残った視力で白線を頼りに歩いている現状で、白線が薄く消えかかっている箇所があり、片側のみの歩道であることなどから、早急な改善への対応が訴えられました。
このほか、懇談の中で、市役所からの視覚障がい者への文書郵送の際の点字表記について、各地区保健福祉センターからの文書にも対応してほしいという要望も出されました。
視覚障がい者を含む重度障害者に対する交通費助成金の増額要望は、2017年から県内同規模他市並みに年額15,000円へと要望が出され、私も2018年2月定例会と11月定例会の2度に渡り、本会議で一般質問を行なってきました。
この時点で、執行部は、平成29年4月1日現在の調査によれば、本市を含む中核市48市中、交通費の助成を行っている市は46市、本市を除く45市がタクシー券の助成実施。タクシー券助成の45市中27市が電車・バス回数券やガソリン券などとの選択制でした。タクシー券の配布を行っている中核市45市の利用者一人当たりの助成額の平均は1万1,773円で、本市の支給額と大きな差異はないとして、本市の助成方法が利用者の利便性が高いことから、引き続き現行の助成制度により交通費の助成を行うとしていました。
前回要望から4年が経過しました。コロナ禍による社会生活の大きな変化の中、視覚障がい者等を取り巻く状況を実態調査して、実態に即した対応が望まれる所です。