7月17日、酷暑。
夕方、知人から、小名浜港に水揚げされたカツオ1本を、お裾分けで頂戴致しました。重量感のあるカツオ、さばいてみると、脂ののった真っ赤なカツオでした。内臓から10センチほどの小さなイカが4杯出てきました。まさに海の恵み。脂ののった真っ赤なカツオの刺身、、連れ合いと味わい、堪能させて頂きしました。
今年、まき網漁業の拠点である小名浜港には、4月23日、地元所属の第33寿和丸が八丈島近海で獲った生鮮カツオ約8トンを初水揚げ。昨年の初水揚げ6月中旬に比べてかなり早く、以来、カツオの水揚げが好調です。全国の魚市場でも豊富に入荷して卸値が下がっているとの話で、量販店などが特売する機会が増えており、市内のスーパーの店頭には、地元小名浜産ばかりでなく気仙沼港の宮城県産、銚子港の茨城県産などが並んでいます。
昨年、日本近海のカツオ漁は、回遊してくる群れを発見しづらく、歴史的不漁で総漁獲量は今世紀最低の3万502トンでした。7月2日、水産研究・教育機構は、6~11月における常磐・三陸沖カツオの長期来遊資源動向について「昨年を上回り、過去10年の平均並み」との予測を発表しました。その一方、生鮮カツオ相場が記録的な安値で推移、新型コロナウイルス禍による業務筋需要減退が原因とみられ、漁獲好転で水揚げが一気に膨らみ、供給過剰状態となって下落に拍車が掛かかっているとされます。
豊洲市場の卸値も昨年の約3割安で推移し、そのあおりで主要港である気仙沼の浜値も大きく落ち込み、地元関係者は「脂乗りやサイズも申し分ないのに」と肩を落としていると報じられました。
7月17日の小名浜港の水揚げは、1隻で145トン。いよいよ常磐沖で本格化の感です。今年は、安い上に、漁場の近さから「鮮度が抜群に良い」「脂を蓄えた秋の戻りガツオのような魚も多い」と評判です。「常磐もの」の上質なカツオの味を楽しむ絶好のチャンス到来です。