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「放出核種の測定に2ヶ月」、東電交渉

 1月19日、脱原発福島ネットワークなどによる再開第64回東電交渉が開かれた。
 今回は、東京電力の汚染水海洋放出計画について、東電の昨年8月25日公表「福島第一原子力発電所における多核種除去設備等処理水の取扱いに関する検討状況について」及び昨年12月21日公表の「多核種除去設備等処理水の取扱いに関する『福島第一原子力発電所特定原子力施設に係る実施計画変更認可申請書』の概要」の2文書について、東電の説明を聞いて、質疑を行った。

1、8.25東電文書「検討状況」についての質問と回答
 
①測定・確認用設備について
 質問ー浄化の確認方法は?
 回答: トリチウム、62核種、炭素14を希釈放出前に測定し、規制基準値を下回るまで浄化されているか確認。測定・確認用タンクは、K4エリアタンク(約3万トン)を転用。A〜C群各10基1万トンを、受入工程,測定・確認工程,放出工程のローテーションで運用。測定・確認工程で、循環・攪拌して均一化した水を1万トン当たり数十ℓ採取して測定する。測定はカドミウムやニッケルなどの核種があり約2ヵ月かかる。炭素14の基準値は1ℓ当たり2,000ベクレル、タンク貯蔵の測定で1ℓ当たり 42ベクレル。
タンク連結試験テストを2月から行う。

 質問ー各核種の年間放出量・総放出量は?
 回答:次回

②希釈設備について
 質問ー立坑による混合・希釈の直接確認方法は?
 回答:立坑の容積約2,000㎥から、当面の間、サンプルを採取して濃度測定。モニタリングは、1日1回毎日実施。トリチウムのみ1ℓ当たり1,500ベクレルであることを確認し結果を公表。

③取水放出設備について
 質問ー海底ボーリング調査の実施状況、トンネル設計、費用は?
 回答:調査は、12月24日で終了。今後、強度や物理特性を確認していく。トンネルはシールド工法。費用は、詳細設計を進めている段階で示せない。
 市民:国民の血税が投入されており透明性を確保すべき費用の公開を。
 東電:次回、回答
 市民:1キロ沖のトンネルからの放水口の工事は人がやるのか?被曝が心配、防護対策は?
 東電:次回、回答
 市民: 海底ボーリング調査が3ヵ所でいい根拠は?
 東電:次回、回答

④海域モニタリングについて
 質問ー海水、魚類、海藻類の採取場所
 回答:昨年8月文書に、海水は漁業権非設定区域の東側の北、中央、南の3ヶ所追加。魚類11ヶ所、海藻2ヶ所追加。
 市民:魚類のうちホッキ貝など貝類の採取はどうか?
 東電:次回、回答

⑤トリチウム分離技術の調査について
 質問ー第三者機関に業務委託の内容は?
 回答:現在、情報収集中。
 市民:分離技術、有効なものがあったら取り入れるのか?
 東電:あれば使うが、現状は難しい。薄いものは放出する。
 市民:海洋生物の飼育試験は意味があるのか?脳や神経など生物学的試験が必要だが、、東電はできるか?
 東電:トリチウムが体内に濃縮するかしないかみる。飼育試験は検討中、近々公表する。次回、回答。

⑦透明性の確保について
 質問ー放射性物質の第三者機関による測定確認は?
 回答: 第三者機関による測定は、当社と資本関係にない会社を想定。

*追加質問
スラッジの化学的性状、含有核種

以下、次回。3月16日。

 2、11.17ALPS処理水の海洋放出に係る放射線影響評価報告書(設計段階)の説明と「軽微な影響」の根拠について

 3、これまで質問事項への回答と質疑
  ①凍土遮水壁温度上昇の原因
  ②ALPSフィルター破損
  ③ロボットの回収機の汚染状況、12機の総額、使用毎





















by kazu1206k | 2022-01-19 22:58 | 脱原発 | Comments(0)

佐藤かずよし


by kazu1206k