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3月16日深夜の福島県沖地震

 3月16日午後11時36分頃、福島県沖地震が発生しました。
 寝入り端でした。ゴオーという地鳴りが聞こえ、最初の地震で飛び起き、一旦床に着いたのも束の間、さらに大きい地鳴りであと、再び激しい揺れに見舞われました。部屋が左右に大揺れ、家が潰れるのではと思うほどの軋み、外に出なくてはとも脳裏に浮かび、揺られながらフラッシュバックしたのは、11年前の3.11の記憶と昨年の2月13日の福島県沖地震。
 揺れが収まって、テレビをつけると震度6強との報道、午後11時39分に福島沿岸に津波注意報が発令されており、これは議会の危機対策本部設置基準の震度6弱を超えたかと思い議会事務局と連絡を取り合いましたが、いわき市は震度5強でした。同時刻に、いわき市は災害対策本部を設置し、第2配備体制を敷いておりました。
 市消防は、消防署27隊69名、消防団車両98台410名が出動して沿岸部での津波対応はじめ活動を展開。市は沿岸部を中心に18避難所を順次開設して受け入れました。避難所には車での避難含め市民が避難しましたが、17日午前5時の津波注意報の解除で全員帰宅され、17日6時で全避難所を閉鎖。新型コロナウイルス感染症による自宅療養者濃厚接触者の専用避難所は、津波注意報の解除で廃止しました。津波は、小名浜港で17日午前0時36分、微弱の津波が観測されましたが、被害の報告や人的被害は確認されていません。

 気象庁の発表では、23時36分の地震がマグニチュード7.4、震源は福島県沖深さ57 km。2分前の23時34分地震がマグニチュードは6.1、震源は福島県沖深さ57 km。発震機構は、沈み込む太平洋プレートの内部で発生した地震で、西北西-東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型。震度は、最大震度6強が宮城県登米市、福島県国見町・相馬市・南相馬市の5市町村で、北海道から九州まで震度6弱~1を観測しています。

 一夜明け、17日午前、安否と被害の確認を行い、いわき市小名浜支所で状況を確認、内田市長とも連絡、対応状況を聞き、今後の対応を要請。議会にて待機しました。
 市内の被害状況は、17日14時現在、人的被害、家屋被害の情報はありません。ライフラインは、停電が約120戸発生するも17日午前2時8分解消。上水道は、浄水施設に異常なし、配水施設は志座排水状がポンプなど破損したものの修理し17日午前3時10分にポンプ運転再開。配水管は泉町下川地区で漏水があったが断水無し。また、内郷綴町堀坂地内漏水、断水2戸は17日午後修理予定で、断水無しの漏水箇所も18日修理予定。
 通行止は、常磐自動車道:いわき勿来IC~亘理IC全面通行止が常磐富岡ICまで解除。磐越自動車道:通行止め解除。県道: 川前町川前字椚立~川前町下桶売字高部の全面通行止解除。
 鉄道関係は、常磐線(普通・特急)品川~いわき駅間:上下線の一部に遅れと運休、いわき~仙台駅間:上下線で運休。磐越東線:上下線とも運転見合わせ。バスは、路線バス:小中高校の休校に伴いスクールダイヤは運休、その他は通常通り運行。高速バスは、「いわき⇔小野⇔二本松⇔福島」線は運行再開。「いわき⇔広野⇔富岡⇔仙台」線は運休。「いわき⇔郡山免許センター」線は運休。
 なお、いわき市は、22日から市文化センター及び各支所、4月1日からは本庁及び各支所で、り証明等の申請を受付ます。(新型コロナウイルス感染症の感染リスク低減のため、郵送か電子申を推奨していますーURL
http://www.city.iwaki.lg.jp/www/contents/)
 気象庁は、大地震発生後に同程度の地震が発生した割合は1~2割あるため、揺れの強かった地域では、地震発生から1週間程度、最大震度6強程度の地震の注意喚起を行なっています。しばらく気の抜けない日々が続きます。

 原発は、原子力規制委員会の緊急情報によると、福島第一原子力発電所で5号機タービン建屋火災警報発報について現場確認し、炎・煙なしを確認。福島第二原子力発電所1号機燃料プール冷却ポンプ停止が復旧。3号機燃料プール冷却ポンプは復旧済み。2,3,4号機で出ていた火報はすべて誤報であることを確認とされています。(双葉町:震度6弱、大熊町:震度6弱、楢葉町:震度6弱、富岡町:震度6弱)
 福島第一原子力発電所および福島第二原子力発電所において観測された地震計の数値は以下のとおりです。
 ・福島第一原子力発電所 水平:221.3ガル(6号機) 垂直:202ガル(6号機)
 ・福島第二原子力発電所 水平:161.3ガル(1号機) 垂直:137.8ガル(1号機)
 また、東京電力の地震情報(続報9)によると、福島第一原子力発電所の状況は、以下のような状況です。
●3号機廃棄物処理設備建屋1階において、以下の配管貫通部から水の流入を確認し、水は堰内に留まっていました。
 ・使用済燃料プール設備1次系ろ過脱塩器(B)の入口配管貫通部(鉛筆1本分の太さ)
 ・同系出口配管貫通部(1秒間に5~6滴)
●H2エリア堰内C3ーD3タンク連結管付け根下部の水たまりについて、分析結果より雨水と判断。
●5号機原子炉建屋オペレーションフロアにおいて、燃料プール水の揺れにより溢水した水の拭き取りが完了。
●6号機原子炉建屋オペレーションフロアにおいて、燃料プール水の揺れにより溢水した水の拭き取りが完了。
●港湾にある設備の点検結果については以下の通り
 ・1-4号護岸エリア、5-6号護岸エリアのフェーシング等にひび割れ。
 ・メガフロート北側護岸ブロックにずれがある。
●一時保管エリア(f)で地震発生以前に破損が確認されていたコンテナについて、今回の地震で破損状況が拡大。当該コンテナの内容物は使用済保護衣であり、内容物の線量はバックグラウンドと同等。
●一時保管エリア(N)において屋根の一部が破損している。
●2号機使用済燃料プール冷却設備については、スキマサージタンクの水位低下が確認されたことから隔離のため、3月16日午後11時59分、手動停止し、その後、水位低下は停止。
●一時保管エリアaで転倒していたコンテナ6基の内容物について詳細確認を実施したところ、4基が使用済保護衣、2基が鉄くずであることを確認。転倒したコンテナについては、積み直しが完了。
●5号機原子炉建屋で発生した残留熱除去海水系配管貫通部からの流入について、分析の結果、5号機タービン建屋滞留水が流入したものと判断、同建屋へ仮設ポンプにて移送を開始。
●ろ過水設備の西側にある雨水を保管しているノッチタンクから漏えいした水の分析結果より雨水と判断。
●陸側遮水壁設備について、自動停止していた設備の復旧が完了しました。

●運用補助共用施設(共用プール建屋)の水溜まりは地震による使用済燃料プール水の揺れにより同プールから溢水したものと推定。
 ・発生場所・漏えい範囲 共用プール北東、南西レール付近
             0.3m×3.0m×1mm
             北側真空乾燥装置冷却ユニット東
             1.0m×1.0m×1mm
●高性能ALPSサンプルタンク(A、C)の位置ずれ・増設ALPSサンプルタンク(A、C)の位置ずれ
●タンク水位計指示不良については更に1台が復旧し、38台中28台が復旧完了。残り10台については予備品を使用して復旧予定。

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by kazu1206k | 2022-03-17 20:19 | 防災 | Comments(0)

佐藤かずよし


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