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「海といのちを守るタウンミーティングinいわき」開く

 4月24日午後、いわき市文化センターで、海といのちを守る福島ネットワークの主催で、「海といのちを守るタウンミーティングinいわき」が開かれ、柴崎直明福島大学共生システム理工学類教授が講演しました。コロナ対応の会場は満席となり、終了後、講師のお話に感動したと感想を述べた参加者もおられるなど、とても良いミーティングとなりました。
 ミーティングでは、武藤類子呼びかけ人が、東京電力福島第一原発事故により発生し、ALPS処理をしたタンク貯蔵汚染水について、漁業者をはじめ多くの福島県民が反対また慎重にと声をあげている中で、昨年4月、政府は海洋に放出する方針を決定したこと、総量規制もないまま汚染水を海洋投棄することは解決でないこと、汚染水の発生段階からまず止めることや陸上での安定保管など、海洋放出しかないという東電や政府の主張の誤りを指摘しました。また、福島県などの事前了解もないまま、許可なし工事が可能として25日にも海洋トンネルの放出口側の工事を始めるという東電の姿勢を厳しく批判しました。
 福島県廃炉安全監視協議会の専門委員(水文地質学)も務める、柴崎教授の講演は、「原発構内の止水について」をテーマに「福島第一原発の汚染水問題の背景」「未固結砂層と海底地滑り堆積物」「地下水バイパスや凍土壁の効果が限定的な理由」「抜本的な地下水流入削減対策の提案」などについて、1時間にわたり簡明に説明、講演のまとめとして「福島第一原発の立地選定理由は、地質や地下水の条件が良かったからではない」「東電や国は、福島第一原発敷地の地質や地下水の把握が不十分なまま、汚染水対策を計画・実施した」「福島第一原発敷地の地質や地下水は、東電や国の想定よりも複雑である」「地下水バイパスの効果はなく、凍土壁の効果も限定的である」「抜本的な地下水流入防止対策が必要であり、原発断見ではそれを提案した」としました。
 その後、質疑応答も活発に行われ、汚染水の海洋放出に関する市民の関心の高さが窺えました。 
 今後、東京電力は、原子力規制委員会による「ALPS処理水」海洋放出の実施計画の審査が終り(4月15日終了)、審査書案のパブリックコメント実施後、原子力規制委員会が認可し、福島県、大熊町、双葉町が「事前了解願い」に同意すれば、6月着工を実行するとしています。
 しかし、一方で、25日に、東京電力が許可のいらないとする、海洋放出用の海底トンネル放出口の工事を始めると公表、民意無視の姿勢が続いています。ミーティングでは、海洋放出反対の市民の声をさらに広げていくことが大切であると確認しました。

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by kazu1206k | 2022-04-25 14:49 | 脱原発 | Comments(0)

佐藤かずよし


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