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福島原発刑事訴訟支援団ニュース『青空』第14号を発行

 福島原発刑事訴訟支援団は、7月11日付けで、支援団ニュース『青空』第14号を発行しました。
 弁護団からは、刑事裁判でも証拠採用を求めている、6月17日に下された民事訴訟最高裁判決についての分析を寄稿して頂きました。
 同じく刑事裁判で証拠採用を求めている、7月13日の東電株主代表訴訟判決も注目です!
 全文は、支援団HPの下記リンクよりご覧ください。

【内容】
○東京高裁は弁論を再開し、最高裁判決の証拠調べを行え! 公正判決署名を集めよう! 7.28上申書&署名提出行動、7.30福島集会に集まろう! :団長 佐藤和良
○署名のご協力をありがとうございます! 引き続きご協力をお願いいたします!
○最高裁判決多数意見は民訴法違反の違法判決であり下級審への拘束力はない 三浦意見こそが、あるべき最高裁判決である :河合弘之・海渡雄一・甫守一樹・大河陽子(福島原発告訴団弁護団)
○東京高裁前「ランチタイム・スタンディング」のご協力ありがとうございました!
○弁論再開と最高裁判決等の証拠調べを求める! 上申書&署名提出・報告会のお知らせ
○事務局からのお知らせとお願い
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東京高裁は弁論を再開し、最高裁判決の証拠調べを行え!公正判決署名を集めよう!
7.28上申書&署名提出行動、7.30福島集会に集まろう!

佐藤 和良(福島原発刑事訴訟支援団団長)

6月6日、東電刑事裁判の控訴審第3回公判が、東京高等裁判所第10刑事部(細田啓介裁判長)で開かれ、検察官役の指定弁護士は「過失責任を否定することは正義に反する」と強い言葉で無罪判決の破棄を訴え、結審しました。判決は、来春1月18日の14時から言い渡されます。

福島原発刑事訴訟支援団は、第2回公判で、現地検証と新たな証人調べを裁判長が「不採用」とし、第3回公判で結審するとしたため、4月15日から「一審判決を破棄し公正な判決を求める署名」を開始、第1次集約分12,140筆を5月20日に東京高裁に提出し、5月23日から6月3日まで、東京高裁前ランチタイムスタンディングで、「拙速な結審をしないで!審理を尽くして!」と訴えました。

また、弁護団は、5月11日、被害者参加代理人として、6月17日の国家賠償請求訴訟の最高裁判決と7月13日の東電株主代表訴訟の東京地裁判決を待ち内容を吟味すべきと「続行期日の指定」を求める「上申書」と「意見書」を提出しました。

第3回公判は、169人が傍聴整理券を求め、法廷には被害者遺族5人と武黒被告が出廷。最初に、被害者遺族の心情について、被害者参加代理人の大河弁護士が「高裁には私たちの悲しく悔しい気持ちを分かってほしい。寒がりだった父が、冷たい体育館の床の上のビニールシートの上で遺体となっていた、その心情を理解してほしい。東電は何も対策しなかった。どうして幹部が責任を問われないのか。」と意見陳述を代読しました。

指定弁護士は、新たに高裁で採用された証拠に基づき、長期評価の信頼性・具体性を否定した地裁判決の基本的な誤りを明確にする証拠だと述べ、千葉訴訟の高裁判決書などを説明。地裁判決は長期評価に信頼性がないことを前提に書かれたが、信頼性が認められれば根底から覆ると指摘し、神山指定弁護士は、地裁判決は事実誤認があり、高裁が被告人らの過失責任を否定することは正義に反する、と訴えました。

被害者参加代理人の海渡弁護士が「最高裁と東京地裁商事部で関連事件の判決で、本件の一審判決と異なる判断が示されたときは、弁論を再開して、これらの判決を証拠採用し、判決の資料としてください。」と発言。検察官役の石田指定弁護士も、「参加代理人の意見も踏まえて、書面を提出することになると思います」と発言、裁判長が「進行についての意見として受け取った」とし結審しました。

6月17日、福島原発事故の国家賠償請求訴訟で最高裁判決がでたことから、被害者参加代理人は、「最高裁判決は、結論としては国の責任を否定したものの、その理由では、本件刑事事件における東京地裁判決とは異なり、長期評価に信頼性があることを前提にした判示をしている。」「元検察官である三浦守判事による推本の長期評価には津波対策を基礎づける信頼性があり、国が津波対策を指示していれば事故の結果を回避できたとする少数意見も含まれている。」として、最高裁判決の判決書を証拠として取り調べるため、弁論再開を求め「続行期日の指定を求める上申書」を、6月23日、東京高裁に提出しました。

最高裁判決は、長期評価に基づいた東電の津波水位計算に従って津波対策を実施する前提で判断がなされ、長期評価に信頼性が認められることを前提にしていることから、東京高裁が東京地裁の判断をそのまま維持することはできなくなりました。

私たちはあきらめません。もう一踏ん張りしましょう!署名活動を継続します。

7月13日の東電株主代表訴訟の東京地裁判決を受け、東京高裁に弁論を再開し、証拠調べを求め、7月28日高裁へ上申書と署名提出行動を行います。7月30日には、弁論再開を求めて、福島県民集会を開きます。皆様の参加を訴えます。
(2022年6月26日)

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by kazu1206k | 2022-07-11 21:27 | 脱原発 | Comments(0)

佐藤かずよし


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