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県が小野町処分場の再搬入許可、いわき市と市議会は反対

 7月15日、福島県は、いわき市議会といわき市が一貫して反対してきた、(株)ウィズウェイストジャパンによる、小野町一般廃棄物最終処分場の埋立容量を増やし、一般廃棄物を再搬入する変更許可申請を許可しました。
 いわき市議会は、同処分場が本市の主要な水道水源である夏井川上流に位置するため、安全を確保する観点から、一貫して容認できない旨を表明し、同処分場の早期閉鎖に向けた最終覆土工事へ着手するよう強く申し入れてきました。誠に遺憾の極みです。
 これまで、同処分場は、平成8年から平成23年までの間、関東圏の市町村などが排出した焼却灰等を受け入れて埋立を行い、計画搬入を完了し、その後、浸出水の水処理を中心とした維持管理を実施してきました。 
 しかし、事業者は、いわき市議会といわき市の再三にわたる早期閉鎖の申し入れに応じることなく、埋立容量などを変更、増量して埋立を再開するする再搬入計画を進め、いわき市との公害防止協定に基づく事前協議もせず、反対を無視して、令和元年8月16日、廃棄物処理法第9条第1項に基づく「一般廃棄物処理施設変更許可申請書」を、福島県に提出しました。
 いわき市は、事業者に対し、当該計画を撤回し、当該処分場の廃止に向けた最終造成工事を進めるよう強く求め、小野町及び県に対し、当該計画を容認することなく、当該処分場の廃止に向けた対応を働きかけ、いわき市議会も、令和2年2月定例会において「小野町一般廃棄物最終処分場の埋立容量の変更を許可しないことなどを求める意見書」を議決し、同年3月、福島県へ提出するとともに、小野町にも要請してきました。
 令和3年6月と10月の2回にわたる、福島県による、当該申請に係る告示・縦覧、利害関係者意見の提出及び関係自治体への意見照会などの手続きに対して、いわき市は、「当該処分場への廃棄物の再搬入は決して容認できない」との立場で、当該申請に対し、近年の集中豪雨に対して土堰堤や調整池が流出防止設備として不十分などの意見を回答してきました。
 いわき市議会も令和3年12月定例会で「小野町一般廃棄物最終処分場の変更許可申請に対する決議」を行い、事業者に申請の撤回、福島県と小野町などに対して、申請の許可または同意をしないよう要請してきました。
 福島県は、今回の許可に伴い、いわき市に対して、これまで小野町、事業者及び本市で締結していた、処分場に関する公害防止協定に、新たに県が加わりたいとの意向を示したとされます。
 いわき市は、市民の安全安心の確保に向けて、これまで以上に監視体制の強化を図るべく、それに向けて、今後、福島県などとの協議を進めるとしています。
 いわき市議会は、市民の水道水源である夏井川の上流部の同処分場の埋め立て再開、再搬入に抗議するとともに、市民の安全安心の確保のために、これまでの市の意見照会での意見項目がどのように担保されたのか検証し、監視体制を強化し、より効果的な公害防止協定の締結や災害対策など、具体的な提言を行う必要があります。


●小野町一般廃棄物最終処分場の変更許可

1 処分場概要
(1) 事業者 住所 埼玉県さいたま市大宮区大成町二丁目224-1
     氏名 (株)ウィズウェイストジャパン 代表取締役 山田 耕
(2) 設置場所 田村郡小野町大字南田原井字大和久169-2外
(3) 埋立品目 一般廃棄物(焼却灰、ばいじん、不燃物残さ)
(4) 設置許可年月日 平成7年4月6日

2 変更許可概要
(1) 申請年月日 令和元年8月16日
(2) 変更内容
 ア 一般廃棄物処理施設の処理能力
  埋立地面積: 63,907m²(変更前 58,865m²) 埋立容量 : 1,101,180m³(変更前 857,860m³)
 イ 一般廃棄物処理施設の維持管理に関する計画 埋立の方式等
(3) 許可年月日 令和4年7月15日

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by kazu1206k | 2022-07-15 22:42 | 環境保護 | Comments(0)

佐藤かずよし


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