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いわき市盲人福祉協会の要望活動

 7月21日、視覚障がい者を取り巻く、保健医療・生活福祉・社会参加などの課題解決や改善に取り組んいる、いわき市盲人福祉協会が、行政への要望活動を行い、いわき市長に対し要望書を提出しました。
 この日は、関会長と千葉副会長、鈴木顧問、私も顧問として同行しました。久保木市保険福祉部長等に面会し、要望書を手渡し、3項目の内容を説明、意見交換しました。

 要望項目と趣旨、それに対する久保木部長の回答の概要は、以下の通りです。

1、日常生活用具点字ディスプレイの給付対象の拡大
 現在、点字ディスプレイは視覚に障害のある方と聴覚に障害がある方、どちらの障害も重複された方が対象とされています。視覚障がい者には、日常生活に欠かせない生活用具であるため、視覚にのみ障害のある方にも対象を拡大していただきたい。
・回答
 これまで視覚と聴覚の重複障がい者を対象としていましたが、視覚障害者にも有用と認識しています。高価という話もあるので、すぐにはできないが検討していきたい。

2、重度心身障がい者交通費助成金を年額15,000円へ引き上げ(現行12,000円)
 視覚障がい者にとって、移動手段がタクシーなどの交通機関を利用しなければならず負担がかかる。福島市、郡山市、白河市がタクシーチケットとして、年額15,000円とされている。
・回答
 これまでも話を聞いています。現金は、いわき市のみで利便性を図ってきました。その点でご理解いただければと思います。

3、市内の歩道における誘導ブロックや横断歩道など視覚障がい者が歩きやすい体制作り
 市内の歩道に設置してある点字ブロック(誘導ブロック)が横断歩道を渡る際に、誘導ブロックが切れていたり、横断歩道の場所が特定できないとの声があり、全体的な検討をお願いしたい。
・回答
 道路管理課と協議していきます。具体的にあれば、話していただきたいと思います。

 意見交換で、盲人福祉協会からは、次のように補足されました。
・日常生活用具点字ディスプレイについて、持ち運びできるタイプで、外出先でも入力できる。高いものは一台30万円、ミニやスマートで19万円ぐらいです。田村市では、実績があります。
重度心身障がい者交通費助成金の引き上げについて、ガイドヘルパーが激減して、利用できない状況があるので、タクシー利用が増加しているので実現していただきたい。
市内の歩道における誘導ブロックや横断歩道など視覚障がい者が歩きやすい体制作りについて、平田町の並木通りのラトブ側や清水医院の交差点への誘導ブロックなどです。
・その他として、内郷の総合福祉センター内の多目的トイレの改善について、誘導ブロックはあるが、「開け閉め」でパニックになったとの声があり、誘導と内部に音声案内を設置してほしい。

*視覚障がい者を含む重度障害者に対する交通費助成金
 重度心身障害者交通費助成について、本市は在宅で生活している重度の障がい者の方が、病院や市役所などへ出かけるときの交通費を年額12,000円助成しています。重度障がい者の方の外出や社会参加の機会も多くなっていることから、助成額の増額の声も強く、いわき市盲人福祉協会では2017年から、県内同規模他市並みに年額15,000円へと増額の要望を出してきました。
 私も2018年2月定例会と11月定例会の2度に渡り、本会議で一般質問を行なってきました。
 この時点で、執行部は、平成29年4月1日現在の調査によれば、本市を含む中核市48市中、交通費の助成を行っている市は46市、本市を除く45市がタクシー券の助成実施。タクシー券助成の45市中27市が電車・バス回数券やガソリン券などとの選択制でした。タクシー券の配布を行っている中核市45市の利用者一人当たりの助成額の平均は1万1,773円で、本市の支給額と大きな差異はないとして、本市の助成方法が利用者の利便性が高いことから、引き続き現行の助成制度により交通費の助成を行うとしていました。
 コロナ禍による社会生活の大きな変化、さらに物価高騰という情勢の悪化の中、視覚障がい者等を取り巻く状況を実態調査して、実態に即した対応が望まれる所です。


いわき市盲人福祉協会の要望活動_e0068696_17000108.jpg









by kazu1206k | 2022-07-22 17:28 | 福祉医療 | Comments(0)

佐藤かずよし


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