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政府の原発推進転換に抗議声明、ひだんれん

 12月22日、ひだんれん・原発事故被害者団体連絡会は、政府に対して、「政府のGX実行会議の原発推進方針に対し、原発事故被害者として抗議声明」を発出しました。
 岸田政権が福島原発事故被害の教訓を蔑ろにして、原発回帰の方向に大きく舵を切ろうとしていることに、原発事故の被害者として、大きな危惧と憤りを抱き、この方針に対して抗議と撤回を要求する声明を発出したものです。
 以下に、紹介します。

原発事故被害者として
政府の原発推進への方針転換に抗議し撤回を求める声明
                          2022年12月22日

 政府はエネルギー危機と気候変動対策として原子力を最大活用すると、原発の再稼働、老朽原発の運転期間延長、新しいタイプの原発の研究、などの実行計画を策定し原発推進への転換を決定しようとしています。
 私たちは五重の壁があるから安全だと喧伝されていた原発が、全く脆いものであったことを身をもって知りました。想定外の事態は起こりうるのです。放射性物質を扱う限り、人間が完全にコントロールする事が出来ないという事実を無視することはできません。
 さらに、原発を動かせば放射性廃棄物が必ず発生します。それをこれからの世代に先送りするのでしょうか。
 「運転40年ルール」も、老朽化が進めば危険度が増すという知見に基づいて原発事故後に決まったルールでした。停止している間も老朽化は進むと指摘されています。国会事故調は「規制する側が規制される側の虜になっていた」と結論づけましたが、現在の規制委員会は「虜」にはなっていないと言えるのでしょうか。
 
 東京電力福島第一原発事故の被害者である私たちは次の問題点を指摘します。 
 原子力緊急事態宣言は、いまも発令されたままです。原発事故は終わっていません。放射能汚染され変容してしまった故郷も、被害者も置き去りにされたままです。
 被害者はこの事故で人生を捻じ曲げられました。避難を強いられた人々も、放射線の健康被害を恐れ自ら避難した人々も、留まる決意をした人々も事故からの日々は困難の連続でした。11年9ヶ月たっても安定した暮らしは得られず、避難を継続したい人々の中には福島県から住まいを明け渡せと裁判に訴えられている人もいます。賠償を求める裁判は多数起こされていますが、十分な賠償を受けたと実感する被害者はほとんど居ません。
 事故で拡散した放射性セシウム137の半減期は30年と長い時間を要します。
しかし、長期にわたる避難を可能にする住まいの確保について、法律にはなにも定めがありませんし、新しい法律を定めることもしませんでした。
 避難者の基礎データにしても、その定義が不明で、発表されている数字は信頼性の置けないものとなっています。

 原発事故で放射性物質が多くの住民の上に拡散しました。原発は住民の犠牲の上に成り立つものであり、人権を侵害するものと言わざるを得ません。事故以前の住民は放射線の怖さを知らされておらず、発症を防ぐ安定ヨウ素剤も一つの自治体を除いては配布されませんでした。100万人に1~2人しか発病しないとされる小児甲状腺がんは、事故当時福島県内18歳以下の子ども約38万人中、既に300人を超えています。

 福島原発から4㎞に位置する病院からの避難途中で、44名が亡くなりました。
 福島県の災害関連死は2300人を超えています。昨年3月水戸地裁は、避難計画が不十分だとして東海第二原発の運転差し止めの判決を出しました。住民にとって避難計画は極めて重要なことであるのに、依然として放置されたままです。

 私たちは原発事故の被害者をこれ以上増やしたくありません。
 未曽有の原発事故の教訓を忘れ、エネルギー危機や地球温暖化政策に名を借りた原発回帰策は国土と住民を滅ぼします。
 私たちは、被ばくを軽視し被害者を置き去りにする政策を改め、原発に頼らない安全なエネルギー政策こそ喫緊の課題であると強く訴え、原発推進に方針を転換する実行計画に抗議し、撤回を求めます。

  ひだんれん・原発事故被害者団体連絡会
        福島県田村市船引町芦沢字小倉140-1
              Email:hidanren@gmail.com
               Tel :080-2805-9004

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by kazu1206k | 2022-12-24 15:03 | 脱原発 | Comments(0)

佐藤かずよし


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